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「コレステロール」をきちんと知る!その本当の役割とは?

「コレステロール」と聞くと、「身体に良くない」「ダイエットの天敵!」なんて悪役なイメージを思い浮かべる人がほとんど。生活習慣病の原因だと悪者扱いされ、減らすことが必要だと思われがちですが、実は身体にとって大切な働きをしている一面も。とはいえ、大切なのはコレステロール量のバランス。食習慣などの影響で、20代、30代でもコレステロール値が高い人が増えている今。日本人の3人に1人はコレステロール値が高く、脂質異常症に該当するといわれています。自覚症状がないため、進行していても自分では気づかないケースも。もしかしたらあなたも例外ではないかも……!? 食事や運動、生活習慣の改善でコレステロールコントロールしましょう。 

■生きるために必要不可欠!コレステロールの働き

人が生きていく上で欠かせないエネルギー源のタンパク質、糖質、脂質。コレステロールは、この三大栄養素の脂質の一種です。生活習慣病の要因の側面ばかりフォーカスされ、悪者扱いされていますが、実は健康維持ではなく、生命維持にとって必要不可欠な栄養素。というのも、人の身体は約60兆個の細胞によってできているのですが、コレステロールはその一つひとつの細胞を包む膜をつくる大切な材料だからです。そしてコレステロールは、タンパク質や糖質の代謝をサポートする働きをする副腎皮質ホルモンや、生殖機能に欠かせない性ホルモンの原料でもあります。さらには、肝臓で脂肪の消化吸収をサポートする胆汁酸の原料にもなっており、生命と健康維持に欠かせない働きをしているのです。

そのため、血中のコレステロールが少ない、つまりコレステロール値が低すぎるのは大問題。コレステロールの約7〜8割は肝臓などの体内で作られるのですが、栄養が足りないと十分な量を作ることができません。つまり、コレステロール値が低い=栄養状態が悪いという証拠。すると、自ずと免疫力も低下し、病気にかかりやすくなります 

では、どうして悪役イメージがついているのかというと、それはコレステロールが血液中に過剰になった場合の話。脂質であるコレステロールが血液中に多く存在することで、高脂血症(=脂質異常症)を引き起こしてしまい、動脈硬化を引き起こすからです。

 

■増加すると危険!コレステロールが悪者扱いされる理由

そもそもコレステロールには2種類あり、肝臓から血液中に出て細胞膜やホルモンの材料になるために全身に運ばれるコレステロールがLDL(低比重リポタンパク)コレステロールです。LDLコレステロールは動脈の壁にたまりやすく、動脈硬化を招くため、「悪玉コレステロール」と呼ばれているものです。 

一方、血液中にただよう余分な悪玉コレステロールや、血管壁にへばりついている悪玉コレステロールを回収し、肝臓に戻す働きをするのがHDL(高比重リポタンパク)コレステロールであり、「善玉コレステロール」と呼ばれています。肝臓に戻ったコレステロールは、既出の通り、胆汁酸の材料となって再利用されます。身体が1日に必要とするコレステロールは1〜2g。この量が血中のコレステロール濃度を低すぎず高すぎることなく、一定に保つベスト量です。しかし、食事から脂質を過剰に摂取し、肝臓でのコレステロールの合成量が増えるなどが続くと、悪玉コレステロールが増えてしまいます。

また、女性ホルモンのエストロゲンには悪玉コレステロールを減らして、善玉コレステロールを増やす働きがあり、血中のコレステロールバランスを上手く保つサポートをしてくれるのですが、更年期や月経不順などでエストロゲンの分泌量が減ると、悪玉コレステロールが増えることに。さらに過食や飲酒、喫煙、ストレス、睡眠不足、糖尿病、肝臓病、腎臓病、甲状腺機能低下症、降圧剤、ホルモン剤などの薬もコレステロール値を上げる要因となるので注意が必要です。

 

  • 【あなたは大丈夫?脂質異常症リスクチェック】

  • □つい食べすぎる
  • □お腹周りに脂肪がついている
  • □ストレスを強く感じている
  • □タバコを吸っている
  • □甘いものが大好き
  • □慢性的な睡眠不足
  • □肉の脂身が大好き
  • □朝食を抜くことが多い
  • □親が心筋梗塞、または狭心症を起こした
  • □親が脳梗塞を起こした

 複数チェックがついた場合は、生活習慣を見直して、コレステロールバランスを整えるように心がけましょう。

 

■悪玉コレステロールが引き起こす動脈硬化とは

悪玉コレステロールが増えすぎると、血管壁にへばりつき、血管の一番内側の内皮細胞が傷つきます。傷ついた内皮細胞の隙間から悪玉コレステロールが血管内に侵入して炎症を起こし、コブのようなものをつくることが動脈硬化です。 

動脈硬化を起こした血管は弾力を失って硬くなるだけでなく、コブによって血管の通り道が狭くなるので血流の流れも悪くなってしまいます。すると血行不良が起き、美容や健康面でさまざまな不調を引き起こします。しかし、怖いのは血行不良だけでなく、この悪玉コレステロールがつくったコブの存在です。コブがなにかの拍子にやぶれると、血小板が血を固めようとします。転んだ時に擦りむいた傷部分の血が固まって治るのと同じ現象ですが、固まった血がはがれて血管内に詰まってしまうと脳に血液がいかなくなる「脳梗塞」や、心臓に血液が流れなくなる「心筋梗塞」が起きてしまうのです。

下肢の血管で血小板が詰まった場合、最悪足を切断しなくてはいけないケースもあり、動脈硬化を招くコレステロールバランスには十分注意しなければいけません。

 

■コレステロール値をコントロールする対策ポイント

食事の内容や摂取の仕方を見直したり、運動量を増やしたり、早寝早起きを心がけたりと生活習慣を改善するだけでもコレステロールの数値がよくなるケースが多いもの。コレステロールの数値は多くの場合、薬を服用すれば下げられますが、薬に頼るのは根本的な解決にはならないため、増えてしまったそもそもの原因を振り返り、改善することが大切です。 

ただし、悪玉コレステロールが多くLDLコレステロール値が高い人と、善玉コレステロールが少なくHDLコレステロール値が低い人では、それぞれに効果的な対策法は異なります。

 

【1】LDLコレステロール値が高い人の対策法

食生活の欧米化が進む今。特に多いタイプで、食べ過ぎ、肉の脂質や乳製品などの動物性脂肪の摂りすぎなどが主な原因です。動物性脂肪に含まれる飽和脂肪酸は肝臓で合成されるLDLコレステロールの材料になるなど、LDLコレステロール値を高めてしまいます。バターや肉の脂身などの摂取を減らすのがポイントです。

【2】HDLコレステロール値が低い人の対策法

余分な悪玉コレステロールを回収する善玉コレステロールですが、食事では増やすことが難しいもの。しかし、運動をすることで増やすことができます。特に有酸素運動が効果的なので、ウォーキングやジョギング、サイクリングなどを生活に取り入れるのがベスト。また喫煙習慣は善玉コレステロールを減らしてしまうので、禁煙も心がけたいところです。

まとめ

低くてもだめ、高くてもだめ、なコレステロール。一見調整が難しいように思えますが、規則正しい生活を送り、食事の栄養バランスに気をつければ、改善するのは難しくありません。コレステロールが高い人は、ラードや卵、バター、レバー、たらこなどのコレステロールを含む食品をほどほどにすることでも効果は出てきます。もし「数値を下げたい!」のなら試しに1ヶ月間だけ卵を食べないようにするのもおすすめです。 「自分は平気、関係ない」と思っていても、自覚症状がないままに脂質異常症になっていることも。外食や乱れた生活習慣などで、知らずしらずにコレステロール値の高い身体を作り上げ、動脈硬化を起こす前に。今一度生活習慣を見直して、自分の身体と向き合ってみましょう。

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