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アンチエイジングを⽬指すなら知っておくべき「AGE」のこと

「最近髪がパサついて乾燥する」「階段の上り下りが⾟くなってきた…」そんな不調を抱えているとしたら、もしかするとAGE かもしれません。昨今、話題に上がるAGE とは、体の中でコゲが進んでしまう現象のこと。放っておくと、⻭周病や腎臓病、認知症などを引き起こすリスクもあり、健康な毎⽇を送るためには、体のAGE 化を進ませない⾷⽣活が⼤切になります。

■そもそも「AGE」とは?

⾷パンをトーストした時に⾊がこんがりと焼けたり、カラメルを作る時に砂糖を焦がしていくと焼⾊がついたり……と、きつね⾊に焼けるように、⼈の体の細胞を焦げさせてしまうのが「AGE」という物質のイメージです。

そもそもAGE とは「Advanced Glycation End Products」、つまり「終末糖化産物」という意味。細胞を構成する主成分のタンパク質の表⾯に、糖がペッタリとくっつくことによってできる⽣成物であり、⼀度このタンパク質と糖がくっついてしまうと元に戻ることはできません。しかも糖と⼀緒になることで、元々持っていたタンパク質の性質が変わってしまい、その働きがどんどん失われていくという側⾯も。こうしてタンパク質と糖が⼀緒になって時間が経ち、最終的にAGE になると、周りの細胞をもどんどんAGE 化させる親⽟化してしまい、体にとっての害悪になってしまいます。

そんなAGE ですが、⾎液中にブドウ糖がたくさんあればあるほど、AGE が作られやすくなります。というのも、タンパク質を変性させてしまう糖の存在こそ、ブドウ糖だからです。このブドウ糖の量は⾎糖値で表すことができ、⾎糖値が⾼ければ⾼いほど、ブドウ糖が多い状態を⽰します。つまり、⾎糖値が⾼いときはAGE が常に作られている状態です。

 

■「AGE」が体にもたらす悪影響

臓器をはじめ、筋⾁や⽪膚、髪の⽑など、ヒトの体のほとんどはタンパク質でできています。AGE はどこかのタンパク質だけがなる、というわけではなく、体のタンパク質すべてで起きる現象です。ただし、新陳代謝が早い部分よりも遅い部分で進みやすい傾向があるため、起きやすいパーツというのはあります。たとえば、⽪膚の新陳代謝は約1 ヶ⽉だったり、⾎液中の⾚⾎球が約4 ヶ⽉だったり、⾻のコラーゲンが2〜10 年だったりとそのスピードが遅いのに対し、胃や腸などの臓器は3〜 7⽇で細胞が⼊れ替わるため、AGE が作られにくい傾向があります。

そしてAGE が各部位で進むと、さまざまな不定愁訴があらわれ始めます。髪の場合、そのほとんどがケラチンというタンパク質でできているため、AGE が進むとツヤが失われたり、傷みやすくなったりします。ケラチンがAGE化すると、髪の強度⾃体が低下し出し、コシが失われてもろくなっていきます。ブリーチやカラーなどをしていないのにも関わらず、枝⽑や切れ⽑が増えたときはAGE かもしれません。またキューティクルを含むタンパク質の透明度も失われていくため、ツヤのない髪になっていきます。

⾻のコラーゲンは特に新陳代謝が遅い部分なので、AGE 化することでさまざまな不調が出てきます。たとえば、中年以降に⾒られやすいのは「昔よりも⾝⻑が縮んだ」「腰が曲がってきた」「ちょっと転んだだけで⾻折してしまった」など。これらは⾻のコラーゲンがAGE 化することで⾻に負担がかかってしまい、引き起こされます。ひざや関節が痛いなどもAGE によって起きている可能性もあるので注意が必要です。

しかし、AGE が進み続けると、病気を引き起こすこともあります。⻭周病や腎臓病、認知症などはAGE と関わりが深い病気です。不調だけに被害が留まらないAGE だからこそ、普段から進ませないようにケアすることが重要です。

 

■「AGE」を増やしてしまう⾷⽣活

体内のAGE 量は、⾷べ物から摂取するAGE が約1/3、体内で糖とタンパク質がくっつくことで作られるAGE がその残り分だと⾔われています。ただし、この2 つとも体にとって悪影響を与えることは変わりません。そしてAGE を含んでいる飲⾷物を摂取しても、そのほとんどは消化の過程において、分解されていきます。しかし、約10%のAGE は腸から吸収されてしまうため、これが体内のAGE 量の約1/3 になっています。

ではどんなものがAGE を増やしてしまうかというと、特に気をつけたいのは加⼯⾷品です。加⼯⾷品に使われている「フルクトースコーンシロップ」は避けたい成分の⼀つ。この成分はサトウキビやテンサイからではなく、トウモロコシから作られている異性化糖です。砂糖よりも原価が安く、清涼飲料⽔やお菓⼦などの加⼯⾷品などに多く⼊っています。しかし、ブドウ糖に⽐べ、AGE を作るスピードが10 倍速いという特徴があります。⼀般的に「異性化液糖」や「ブドウ糖果糖液糖」などと表⽰されていますが、「果糖ブドウ糖液糖」や「⾼果糖液糖」と表⽰されているケースもあるので、成分表⽰をしっかり確認してみましょう。

また、調理⽅法次第でも⾷品に含まれるAGE 量は増えてしまいます。体内でAGE が作られるとき、タンパク質と糖がくっつくのに体温の熱が加わっていますが、⾷材を調理する段階でも熱が加えられることでAGEが発⽣するからです。

しかも体温が36 度前後であることに⽐べ、⽕を通す調理となると茹でるだけであっても約100 度になります。焼く場合は焼く180 度まで上がり、油で揚げるとなると約200 度という数字に。茹でた鶏⾁を基準とすると、同じ量の焼いた鶏⾁のAGE 量は6 倍になり、油で揚げると10 倍にまで上がります。またじゃがいもの場合は、茹でたものを基準にすると、家庭で作るフライドポテトのAGE量は40 倍以上になり、揚げ油の温度を⾼く設定しているファストフード店では90 倍にもなると⾔われているのです。だからこそ、AGE を増やさない⾷事をするためにも、調理をするときはゆでる⽅法を優先し、焼く・揚げる⽅法はなるべく少なくすることが重要です。

 

■「AGE」を減らす⾷事法

AGE はAGE を含む⾷品だけでなく、糖を摂りすぎる⾷⽣活も避けなければ減らすことはできません。麺のみやパンのみなどの炭⽔化物だけの⾷事は、⾎糖値を急上昇させ、⾎液中のブドウ糖を増やしてしまうからです。そのため、糖質過剰にならないよう、炭⽔化物の摂取量を意識することは、AGE を減らす上で⼤切なこと。

また、AGE を体に溜め込まないためには、GI 値を参考にします。GI 値とは、炭⽔化物を含む⾷べ物が体の中で分解されて、ブドウ糖に変わり、⾎糖値が上昇する程度を⽰している数値です。この数値を参考にすると、GI 値が⾼ければ⾼いほど⾎糖値が上昇し、AGE が作られやすく、GI 値が低ければ低いほど⾎糖値の上昇が緩やかで、AGE を溜め込みにくい⾷事だということが分かります。⼀番GI 値が⾼いのはブドウ糖ですが、たとえば、⽩⽶や⾷パン、フランスパン、もち、うどん、ビーフンなどの炭⽔化物はGI 値が90 前後の⾼GI ⾷品になります。⼀⽅、キャベツや⼤根、ブロッコリー、きゅうり、ほうれん草、いちご、アボカドなどの⼤半の野菜はGI 値が30 以下であり、低GI ⾷品と呼ばれる部類です。しかし、同じ野菜でもじゃがいもや⼈参、とうもろこしは⾼GI 値なので、AGE 対策をするのなら注意したい野菜になります。

⾷材に気をつけるのもAGE を減らす上で⼤切ですが、⾷べる順番を⼯夫するだけでもAGE 値を上げずに済む⽅法があります。⾎糖値を上げない⾷べ順のコツは、糖質の吸収を緩やかにするものから先に⾷べることです。つまり低GI から⾼GI へ、といった順で⾷べていくのがAGE 対策になります。具体的には、野菜や海草類、きのこ類から⾷べ始め、次に⾁や⿂、⼤⾖などのタンパク質を摂り、最後にご飯やパスタ、パンなどの炭⽔化物を⾷べます。⾷べ順に気をつける⽅法であれば、外⾷でもAGE 対策を⾏いやすいのが魅⼒です。⽇々の不調だけでなく、病気の引き⾦にもなりかねないAGE ですが、⾷べ物次第では⽇々スピーディに体の中で作られていきます。健康的な毎⽇を送るためにも、⽇々の⾷事に気を遣い、AGE を溜めないように⼼がけましょう。

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