多くの方は、夏は痩せやすいと思い込んでいるのではないでしょうか。
毎日蒸し暑くて汗もかくし、体力も奪われるから、脂肪も燃えてなんとなく痩せる気がしますよね? でも実は、夏場は冬より太りやすい季節だというのです。
確かに夏は汗をかいて体内の水分が出ていく分、体重が落ちることはありますが、それは一時的なもの。また水分を摂れば体重は元通り…。要らない脂肪を減らす根本的なダイエットとはいえないのです。
ではなぜ夏は太りやすく冬が痩せやすいのか、その理由をお伝えしながら夏ダイエットのコツをご紹介していきます。
せっかくダイエットするなら、より効果の出やすい時期にしたいと考える方も多いのではないでしょうか。そこで気になるのが、ダイエットを始めるのに夏と冬ではどっちが痩せやすいのかということでしょう。
人は体温維持のために代謝を行い、エネルギーを燃やし続けているのですが、季節による寒暖差で生じるこの基礎代謝の増減が、痩せやすい、太りやすいに関係してきます。
夏は外気温が体温に近いレベルまで上がるので、体温を保つために脂肪を燃やす必要があまりないため、代謝が低下して太りやすいといわれています。
逆に冬は外気温が体温よりも低く、体温維持のためにエネルギーを燃やし続けないといけないので、代謝が活発化しやすいというのです。
このことから体温維持による消費カロリーを比べた場合、冬の方が痩せやすいといえます。
ダイエットで一番重要なのは、脂肪を減らす働きの代謝を高めること。つまり、“夏は基礎代謝が落ちて痩せにくい“ということを踏まえると、夏ダイエットのポイントは代謝にあるといえそうですね。
露出の多い服や水着を着たりする季節なだけに、夏が近づくと早く痩せたいあまり急な食事制限や激しい運動をする方もいます。
でも夏はまず代謝を上げることが重要ですので、次のポイントを優先したダイエットがおすすめです。
夏ダイエットで心掛けたいのが、冷えの解消です。暑い日が続くと、どうしてもアイスクリームやビール、そうめんなど、とにかく冷たいものを摂ってしまいがちです。
でも冷たいものを食べ続けていると内臓が冷え、内臓脂肪がつきやすくなってしまいます。しかも室内や電車などどこでも冷房が効いていますし、入浴もシャワーで済ませる方も多い夏は、意外と体の冷えが深刻で代謝が低下していることが多いのです。
ですので、夏こそ冷えないように常温の温かい飲み物を飲み、冷房対策として羽織ものを用意するなど体を冷やさない努力をする必要があります。
痩せやすい体作りのためには、筋肉が不可欠といわれるほど、筋肉は熱を作りだし脂肪燃焼を増やすために大切なものです。
筋肉のある方とない方で同じ行動をした際の消費カロリーは、全然違ってくるといわれます。
汗をかくから運動しなくてもいいと思わずに、比較的気温の低い時間帯に運動を取り入れて筋肉をつけていきましょう。
筋肉量を増やすなら、ウォーキングなどの有酸素運動に加えて、スクワットや腕立て伏せなどの軽い筋トレがおすすめです。
夏ダイエットを成功させるためのおすすめは、リンパマッサージ。
体の冷えや疲れなどで筋肉が凝っていると、脂肪燃焼してくれる代謝も低下してしまいます。
そこで夜お風呂上りに鎖骨や首まわり、足首から腿のあたりまでリンパマッサージを行えば、血液やリンパの流れを改善することができて代謝アップにつながります。
入浴で体が温まっている際には、下から上へ押し流すイメージですることがポイントです。
マッサージは肌にダメージを与えないために、ボディオイルなどを塗りながら行うようにしましょう。
肺活量を増やして心肺機能を高めれば体全体の細胞も活性化するため、代謝アップにつなげることができるといわれています。
肺活量を上げていけば、夏でも痩せやすい体を作ることが期待できますが、そのためには、やはり有酸素運動であるウォーキングやサイクリング、水泳などに加え、さらに無酸素運動と組み合わせること。
筋肉をキープして脂肪を落としたい時は、ストレッチ、筋トレ、ウォーキングなどの順番で行うのがおすすめです。
夏ダイエットに取り入れたいのが、夏野菜です。
旬の夏野菜は、老廃物を排出してむくみを取るカリウムや、脂肪や糖質の代謝に必要なビタミンB群、そして腸内環境を整えて便秘を防止してくれる食物繊維が豊富に含まれています。生で食べると体を冷やし過ぎる心配もあるため、温野菜サラダや、スープなどにしてみて下さい。
ここからは夏に出回る食材に注目しながら、ダイエットを助けてくれる料理を紹介します。食欲が落ちがちな暑い時期にもしっかり栄養を補給でき、痩せる手伝いもしてくれる、そんなレシピをぜひ参考にしてみて下さい。
夏の代表的な野菜といえば、トマト。年中出回っていますが旬の時期は夏。老廃物を排出してくれるカリウムや代謝に欠かせないビタミンも豊富で、栄養価も高まっています。
体を冷やさないように焼いて食べるのがおすすめです。
トマトを7、8mmの厚さにスライスして、フライパンに油を引いて焼きます。鍋に出汁、醤油、みりんで味を付け、すり下ろした生姜を混ぜて片栗粉でとろみをつけてかけて食べます。生姜の効果で体の中が温まり、代謝をアップしてくれます。
牛肉には脂質を代謝するのに必要なビタミンB2が豊富で、タンパク質も摂れますので、筋肉が落ちて基礎代謝が低下してしまうのを防ぐことができる食材です。
インゲンは、ビタミンB1、B2などのビタミンB群や、糖質の代謝を促進してくれるアミノ酸も豊富です。ニンニクのアリシンはビタミンB1の吸収を助け、スコルジニンは新陳代謝を促す効果があります。
脂身の少ない赤身を選び、インゲン、にんにくと一緒に、オイスターソース、醤油などで炒めればスタミナたっぷりの夏ダイエットの一品が出来上がりです。
オクラに含まれるペクチンは、水溶性の食物繊維で糖質の吸収を穏やかに抑えてくれます。腸を整え便秘の解消にも効果があり、さらにダイエット時に不足しがちなカルシウムや鉄分も含まれています。
タコにはタウリンが多く含まれ、血中コレステロール値を下げて肥満を防止。ビタミンB2やタンパク質も豊富で、低糖質&低カロリーでありながら食べ応えもあるので、ダイエット食材として積極的に使ってみましょう。
茹でたオクラ、タコに梅かつおを混ぜてさっぱりした味付けで頂きます。
ズッキーニも夏野菜の代表格。カリウム、カロチン、ビタミンB群が豊富で、1本20kcalと低カロリーです。
またサーモンに含まれるEPAには、痩せホルモンと呼ばれるGLP-1の分泌を促す効果があり、さらにアスタキサンチンという体脂肪を減らすことが期待できる成分も含まれているので、おすすめの組み合わせです。
ズッキーニをオリーブ油で焼いてから、スモークサーモンとともに、はちみつ、マスタード、塩、酢、オリーブ油などを合わせたドレッシングに漬けて頂きましょう。
カリウムが豊富なナスは、余分な水分を出して、むくみ太りの解消に役立ちます。
またナスの皮はポリフェノールたっぷりなので、抗酸化作用もあり美容効果も高い夏野菜です。
焼きナスに大根おろしをかけてポン酢で頂きましょう。辛味成分にも代謝をアップして肥満を防止の効果があるので、簡単でしかもダイエットに最適のレシピになりますよ。
夏は、気温が高いため基礎代謝が低下しやすく、クーラーや冷たい飲み物の影響で冷えるとますます代謝が下がって太りやすい季節です。
ただ体調を崩しやすい夏には、極端な食事制限やハードな運動などでの過酷なダイエットはあまりおすすめできません。
ということで今回は、夏に痩せるためには、代謝を上げることが重要ということをお伝えしました。
冷えを防ぎ、体を温める習慣をつけて代謝に働きかけ、効率的かつ健康的に夏のダイエットを成功させましょう。