ボディラインにメリハリがありつつ、程よく丸みや柔らかさがあるのが女性らしい美BODYではないでしょうか。でも、そのサジ加減は意外と難しいもの。脂肪が多すぎるとポッチャリした印象になるし、逆に少なすぎると骨ばって女性らしさが失われてしまいます。そんな脂肪の多い・少ないの目安となるのは、やはり体重です。 美BODYが叶う体重になるには、何を理想とすれば良いのでしょうか。
美BODYの持ち主といえば、まずファッションモデルを思い浮かべる方も多いですよね。どんな服でも綺麗に着こなせる抜群のプロポーションは、憧れの的です。 そんなモデルのような体型になれる体重の目安が「モデル体重」です。そのBMI指数は、標準体重のBMIが22なのに対して18。ちなみにこの数字は、BMI指数の区分では「痩せすぎ」ということになり、医学的には健康体重ではありません。 例えば、日本の20代女性の平均身長・157cmでBMIを計算してみると、標準体重は54.2kgです。標準体重だと、ややぽっちゃり感のある体型になるので「理想の美BODY」のためにはもう少ししぼりたいところです。
対してモデル体重は44.3kgと、体重だけ見ると約10kgも差があります。標準体重の人がこれだけの脂肪を無くすというのは、かなり覚悟のいるダイエットになりますね。モデル体重になると、かなりほっそりした体型になり余分な脂肪も無いように見えます。もしダイエットしてこの体重になれれば、周囲からも確実に「細くなったね」と言われることでしょう。 でも、ただ食べる量を減らして10kgのダイエットをしたとすると、女性らしさの象徴とも言える「柔らかく丸みのあるライン」も無くなってしまいます。お腹など気になる部位のたるみだけでなく、バストやヒップなどボディメイクに必要な脂肪まで一緒に無くなるのです。また、極端な食事制限をしていると、筋肉まで減ってしまいメリハリのないマッチ棒のような体型に…。
反対に、脂肪を減らし筋トレで体を引き締めると「女性らしい美BODY」とは少し方向性の違う、筋肉が浮き出るアスリート体型に行きつきます。雑誌を飾るモデルは、食べ物に気をつかって体重をキープするだけでなく、トレーニングやエクササイズを欠かさず体型キープに並々ならぬ努力をしています。モデル体重になれたとしても、それと同時に女性らしい美BODYを叶え、キープし続けるのは難易度高め。多少の脂肪があった方が、メリハリのある美BODYを目指しやすいのです。理想体重をモデル並みにしなくても、締めるところをしっかり締めることができれば必ずしも「痩せすぎ」を目指す必要はありません。
他にもBMI指数20の美容体重というものもあります。この場合、身長157cmに対して体重は49.3kgとなります。一般的に、普通より細い印象を持たれることが多い体重で、モデル体重よりは目標にしやすいですね。でも、これもやはり「女性らしい美BODY」を目指す上での理想体重というわけではありません。
美BODYを目指す上で大事なのは、体重にとらわれすぎないということ。特に脂肪は理想体重を目指す上で悪者にされがちですが、女性らしさを出すためには必要不可欠です。また、脂肪以外にも骨や筋肉など体重を構成する要素は多くあります。これらは個人差が大きく、同じ身長の人でも重さに差があるのです。一概に理想体重を決められない理由は、ここにあります。そこで気にしたいのが、体脂肪率です。
体脂肪率とは、体重のうち脂肪が占める割合のこと。単純に計算で出せるものではなく、専用のセンサーが付いた体重計などで測ることができます。女性の場合、20%未満は痩せ気味となり、あまりに低すぎると女性ホルモンの分泌に悪影響が出るので注意が必要です。逆に、25%以上は肥満に分類され生活習慣病のリスクが高まります。「柔らかさや丸みのあるライン」を出すには、ほっそりした体型を目指すにしても、ある程度の脂肪が必要です。女性の標準体脂肪率は20~25%なので、女性らしい美BODYになるにはこの範囲の前半に収まるのが理想的ですね。
つまり、理想体重は体脂肪率次第ということ。単純に体重だけを見ていると、筋肉が落ちて体型キープに必要なものまで落としてしまいがちです。毎日体重計にのり、体重だけでなく体脂肪率も意識しましょう。
体重を減らし、体脂肪率が理想の範囲内になっても、それだけではまだ美BODYにはなれません。締めるべきところには、筋肉が必要です。 ただカロリーを減らす食事をしていると、脂肪とともに筋肉も無くなります。また、筋肉は使わなければ痩せてしまい、せっかく体重が減ってスリムになっても、メリハリのないたるみボディになってしまいます。
美BODYを目指すなら、適度な食事管理とともに運動もセットで行わなければなりません。特に、食事ではお肉や大豆製品、乳製品などでタンパク質を意識して摂るようにしましょう。運動は、続けても苦にならないものを選びます。また、部位別の引き締めにはランニングなど全身運動よりも筋トレの方が効果的です。 ただし、例えばウエストを引き締めたいからと腹筋ばかりではバランスが悪くなります。ウエストの引き締めには腹筋だけでなく、背筋やインナーマッスルも鍛えなければなりません。また、引き締まったウエストには上向きのヒップラインもセットで欲しいところですね。 どこか気になるところを1カ所だけではなく、全身バランスよく筋肉を付けることができれば美BODYに近づくことができます。
メリハリがありながら、柔らかさや丸みがある「女性らしい美BODY」。まずはモデル並みに体重を落とさなければと考えがちですが、体重を軽くすることがそのまま美BODYにつながるわけではありません。美BODYにおける理想体重を目指すことは、ただ体重を落として痩せることではないのです。
理想とするべき体重は、同じ身長でも人それぞれ異なります。注目すべきは、どれだけ体重を落とせるかではなく適正な体脂肪率になることです。脂肪が少なすぎると女性らしさが失われ、多すぎるとメリハリが無くなります。また、体脂肪率が理想的でも筋肉がなければ理想の体型は実現できません。
女性らしさが表現できる体脂肪率とメリハリを作る筋肉、この二つが実現できれば、その時の体重が理想体重です。体重ばかりに気を取られず、美BODYを「作ること」を目標にしてくださいね。