意外なことに、夏は太りやすい季節です。
暑くて大量に汗をかくため、夏には痩せそうなイメージがありますが、それはただ水分が減っているだけ。一時的に体重が減っても、水分補給をするとすぐ元に戻ります。
「夏が終わるとお腹周りにポヨンとぜい肉がついてしまった…」という経験を持つ方も多いのではないでしょうか。
夏に太りやすい原因は、基礎代謝の低下にあります。そこでこの記事では、
について、解説します。
リバウンドしない夏ダイエットを実践して、綺麗なボディを手に入れましょう!
最近よく耳にする基礎代謝と言う言葉。何となくは知っていても、ちゃんと理解している人は少ないかも知れません。
基礎代謝とは一体何なのかについて、まず解説しましょう。
基礎代謝とは、私たちの生命を維持するために最低限必要なエネルギーのことです。
人の体内では、
という3つの代謝が行われています。
「食事誘発性熱生産」とは、食べた物の消化のために使われるエネルギー。
「活動代謝」とは、体を動かすことによって消費するエネルギーです。
そして「基礎代謝」とは、食事を摂らずに眠っている時やじっとしている間にも使われるエネルギーのことです。
呼吸をしたり心臓を動かしたり、肝臓、腎臓などの器官を働かせるための代謝が基礎代謝で、三つの代謝活動の中で最も多くのエネルギーを消費しています。
基礎代謝に使われるエネルギー量は、1日の総消費エネルギーのうち、なんと約70%を占めているのです。
基礎代謝が下がると摂取した栄養素を効率良く燃やせなくなり、燃やせなかった栄養素は体に蓄えられ、その結果太りやすくなります。
逆に基礎代謝が上がると摂取した栄養素を効率良く燃やせるので、カロリーを消費しやすい、太りにくい体になります。
ダイエットをする上で、適度な運動や食べ過ぎの注意はもちろん大切ですが、基礎代謝を上げることはダイエットの基本であり、ダイエット成功への近道になるのです。
冬は気温が低いため、エネルギーを燃焼させて基礎代謝を上げ、体温を上昇させる必要があります。しかし夏は気温が高いので体温を上昇させる必要がなく、基礎代謝が下がってしまうのです。
太りやすい夏に基礎代謝を上げてダイエットするにはどうすれば良いか、ポイントとなる3つの方法について解説していきます。
エネルギーを燃やしやすい体を作るには、筋力をアップするのが効果的です。筋肉には「白筋(はっきん)」と「赤筋(せっきん)」があることをご存知でしょうか?
白筋は短時間に大きな力が出せる筋肉で、瞬発力が必要な時に使われます。一方の赤筋は、酸素を消費しつつ使う筋肉で、長い間収縮し続けることができます。
代謝を上げて太りにくく痩せやすい体を作るには、赤筋を鍛えることが必要です。
赤筋を鍛えるには、ウォーキングやゆっくりとしたランニング、ストレッチ、ヨガなどがオススメ。しかし運動のために時間を取るのが難しい人は、
生活の中でこれらを心掛けるだけでも、筋肉は鍛えられます。
食事で代謝を上げるには、
以上の3つがポイントになります。ではひとつずつ解説しましょう。
筋肉の主成分はたんぱく質です。1日に必要なたんぱく質は体重1kgあたり、約1gと言われています。体重が50kgの人なら、1日に約50gのたんぱく質が必要ということですね。
たんぱく質をしっかり摂って筋肉を増やすことが、基礎代謝アップの基本となるのです。
たんぱく質を摂取するには、脂肪の少ない牛肉や豚肉、鶏のささ身、胸肉、大豆製品、豆腐、乳製品などを摂ると良いでしょう。
基礎代謝を上げるには脂肪を燃焼させないといけませんが、そのために必要な酸素は血液によって運ばれてきます。血流が悪いと基礎代謝が下がってしまうのはそのためです。
血流を良くする食べ物としては、イワシやサバなどの青魚、玉ねぎ、ニンニク、昆布、ワカメ、納豆などがあります。
体温を上げる食べ物は基礎代謝を上げて、エネルギーを燃やしてくれます。逆に体が冷える食べ物は内臓器官の働きを低下させ、基礎代謝が下がってしまいます。
体温を上げる食べ物には、唐辛子、しょうが、ニラ、らっきょう、ウナギ、ゴマ、アーモンドなどがあります。
暑い夏はつい冷たい物が欲しくなりますが、冷たい食べ物や飲み物は控えて、体を温める食材を摂りましょう。
ここで注意点ですが、アルコールは体が温かくなっても体の水分を奪うため血行が悪くなり、代謝を下げてしまいます。アルコールは適量に留め、飲み過ぎには注意しましょう。
ダイエットと言うとつい食事や運動ばかりに注目しがちですが、生活習慣の改善は自律神経のバランスを整えて免疫力をアップし、基礎代謝を高めてくれます。
生活習慣として注意したいポイントは、下の5つになります。
では、ひとつずつ解説しましょう。
基礎代謝を左右する「成長ホルモン」は睡眠中に最も分泌されます。睡眠が足りていないと成長ホルモンの分泌が損なわれ、基礎代謝が低下することになるのです。
眠りは長さと共に、深さも大切です。熟睡できるように就寝の2~3時間前には食事を済ませ、質の良い睡眠で脳も内臓器官も休ませてあげるようにしましょう。
朝の体は軽い脱水状態にあります。コップ一杯の水か白湯を飲んで、水分補給をしましょう。水分補給してやることで滞った血流がスムーズに流れ始め、全身に酸素が行き渡って、代謝を上げる準備が整います。
飲むのは水でも構いませんが、できたら温かい白湯がオススメ。内臓を温めることで、体内の働きも活性化されます。
朝食を摂ると胃腸が活発に動き出し、体温が上がって基礎代謝も高くなります。また、腸が刺激されることでスムーズなお通じにもつながります。
朝食を抜くと摂取カロリーは確かに減少しますが、体が冷えて基礎代謝は低下します。便秘の原因にもなるため、便が身体に留まると血液中に毒素が溶け込んで血流を悪くし、これも基礎代謝が下がる原因になるのです。
仕事や家事が忙しくて、暑い夏はとくにシャワーで済ませがちな人が多いと思います。しかし、ここまででもお話ししたように、冷えは基礎代謝の低下を招きます。
暑い夏も、エアコンや冷たい飲み物などで、体の中は冷えていることが多いものです。冷え性の方は特に、1日一回はゆっくり湯船につかって体を芯から温めましょう。
体を温めると血流が改善して基礎代謝のアップに繋がるばかりでなく、ストレスが解消されて質の良い睡眠にも繋がります。
基礎代謝を上げるためには、「筋力アップ」「食生活の見直し」「生活習慣の改善」の3つが欠かせません。
さらにもうひとつ、ぜひオススメしたいのが「リンパマッサージ」です。
リンパマッサージは、体を温めて全身の巡りを改善し、体に溜まった過剰な水分や毒素を排出するとても良い方法です。
リンパマッサージは自分でも可能ですが、全身の巡りをくまなく整えるなら、エステティシャンの手による、プロのリンパマッサージをオススメします。
エステでリンパマッサージを行うことで基礎代謝をさらにアップし、リバウンドしない綺麗な体を手に入れましょう。
エアコンがあまり普及していなかった時代は、夏になると暑さから食欲が落ち「夏痩せ」という言葉がよく使われました。今でもそのイメージがあるためか、夏は痩せやすいと思っている人が多いようです。
しかし実は、基礎代謝の落ちる夏は「太りやすい」のです!ダイエットを目指す方はなおの事、筋力アップや食生活、生活習慣にも気を付けましょう。
この暑さを乗り切って、秋には綺麗なスタイルで、ますますオシャレを楽しめたらイイですね!