カイロは、寒さが厳しくなるこれからの季節に大活躍してくれる優れもの。しかしみなさんは、どれだけカイロを有効に使えていますか?カイロはひとりひとりの体に応じて、最適な場所に貼ることでとても効率よく最大限にその効果を得られるんですよ。
そこで今回は、症状別にカイロを貼るべき場所をはじめ、貼ることで得られるメリットなどを徹底解説していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
その手軽さから日々愛用している方も多いかと思いますが、まずはカイロを貼ることで得られるメリットをおさらいしておきましょう。
皆さんご存知の通り、冬は風邪やインフルエンザなどに非常にかかりやすい季節ですよね。人によって風邪をひく原因はさまざまですが、そのひとつとして’’冷え’’が挙げられます。人は、体が冷えることと並行して免疫力も下がってしまうのです。
しかしカイロを使用することで、このような風邪やインフルエンザの根本的な原因となる’’冷え’’を撃退することができます。
日中や寝ている間など、長時間カイロを貼っておくことでじわじわと内臓が暖めることができます。加えて、ホットドリンクなどでさらに内側からアプローチするとさらに◎
お腹付近にはその日の体調や自律神経を左右する機能がたくさん備わっています。特に女性の内臓冷えを侮ってはいけません。
痛みを感じる部分を温めることで、その痛みや症状が緩和するのをご存知ですか?具体的には、生理痛や腰痛などにとても効果的です。カイロでなくても、湯たんぽを抱いたり乗せたりするのもおすすめですよ。
※ただしこれは、臓器や神経痛などの痛みは緩和される傾向にありますが、急性の痛み=怪我には有効ではありません。あくまで慢性的で習慣的に感じる痛みに対して行ってください。
こちらの項目では、症状別にカイロを貼るべき7つの場所を解説していきます。体にとって冷えは、百害あって一理なし。しかし温めることは、さまざまな病気や不調を改善してくれます。ぜひこれを機に自分の体と向き合って、カイロを貼るべき場所を見極めましょう!
首を曲げるとぽこっと出てくる骨のすぐ下に、「大椎(だいつい)」というツボがあります。全身の慢性的な冷えに悩む方は、このツボを中心とした首周りにカイロを貼るのがおすすめです。太い血管が通っている部分のため、効率よく全身に血流が行き渡りますよ。
また、おへそから指2本分下にある「気海(きかい)」も、全身を温める際に最適なツボのひとつです。別名「魔法のツボ」「元気が出るツボ」とも言われているため、エネルギーが欲しい時にも◎
「お腹をすぐ下してしまう」「便秘になってしまう」「生理痛がひどい」という症状がある場合、カイロはお腹に貼るのが一般的ですよね。もちろんこれも間違いではないのですが、最も効率よく血流を巡らせ、症状が改善に向かうのは腰周辺にある「仙骨(せんこつ)」というツボを温めること。脂肪の多い腹部よりも直接的に熱を子宮に伝えることができるんです。
足の冷え対策に効果的な「太谿(たいけい)」は、くるぶしとアキレス腱の間のくぼみのことを指します。別名「若さを保つツボ」とも言われるこの部分に触れてみると、脈拍が伝わるのを感じることができます。つまり「太谿(たいけい)」には、太い血管が流れているということ。ぐるっと足首に巻きつけるようにカイロを貼ることで、血流促進をサポートし、足先までじんわりと温まるのがわかりますよ。
少しでも「風邪気味かな?」「風邪を引いたかも?」と感じたら、左右の肩甲骨の出っ張り部分の内側にある2つのツボ「風門(ふうもん)」にカイロを貼りましょう。
文字の通り東洋医学では、この「風門(ふうもん)=風を通す門」から風邪が体内に侵入すると言われています。そのためカイロでこのツボに蓋をして温めてあげることで、風邪気味の方はもちろんその症状も改善に向かうのです。
肩こりは、筋肉が緊張し凝り固まって、血流の流れが悪くなるというのが根本的な原因です。そのため肩周辺にカイロを貼るのはもちろん、背中全体を温めるイメージで肩甲骨のすぐ下に2枚並べて貼るのもおすすめです。
また、カイロが1枚の場合は、この項目の冒頭で紹介した「大椎(だいつい)」という場所をカバーしても◎
腰は冷えによる不調を感じやすい体のパーツでもあるので、皆さんが思っているよりもとてもデリケートなんです。そしてそんな腰に違和感を感じたら、何らかの体が発する不調や病気のサインだと捉えましょう。
そして腰痛には、おへその真裏にある「命門(めいもん)」というツボを温めるのが効果的。字の通り「命の門」と言われているこの部分は、カイロを貼ることで体の芯からじんわりと温まり冷えを撃退してくれます。
脂肪が気になるパーツにカイロを貼ることで、その部分の血流が活発になり、脂肪燃焼をサポートしてくれると言われています。中でも脂肪がつきやすい下腹部に貼ることで、内臓の動きも活性化されエネルギー消費にも◎
効率よく手軽に体を温めることができるカイロですが、使用する際にはいくつかの注意点があります。トラブルを起こして肌を傷つけないためにも、以下のポイントは必ず守ってください。
ただでさえ、直接貼ることでかぶれや肌荒れを引き起こすカイロ。さらに長時間放っておくことで低温火傷になる可能性も高まります。
また、貼るタイプでなくても、使用する際はハンカチに包んだり専用のケースに入れておくなどの工夫が必要です。直接手で掴んだり肌で触れたりするのは、極力避けましょう。
今回紹介したカイロを貼るべき場所があるように、貼ってはいけない体のパーツも存在するんです。それはズバリ、心臓付近!というのも、心臓付近には元々多種多様な血管が入り組んでいる部分。外部から温めなくても自分自身の力で十分な温度を保てる場所なのです。
そのため、時に心臓を温めるとめまいや吐き気などの体調不良を引き起こすことも。心臓付近に痛みや不調を感じても、絶対に貼らないよう注意しましょう。
まず第一に、圧迫すること自体が血流の促進を妨げます。そもそものカイロの効力を弱めてしまうため、故意に圧迫することはNGです。
さらにその部分の温度が高くなることで皮膚温度も上昇し、低温火傷に繋がることも。良かれと思って肌にカイロを押し付けても、良いことはないんです。
カイロで体を効率よく温めることで、冷えはもちろん、風邪予防、生理痛緩和などさまざまなメリットを得ることができます。今年の冬は例年よりもより寒さが厳しくなりそうなので、ぜひ本記事を参考に、正しくカイロを使ってくださいね。体がポカポカ温まることで、健康のみならず美容にも効果的ですよ。