寒い冬がやっと終わり、春の気配が漂って来る頃、ふと鏡をのぞいたらぽつんとニキビが…
そんな経験はありませんか?
春の初めに出てくるそのニキビこそ、今回お話しする春ニキビです。
冬の間は乾燥にばかり気を取られているので、ニキビのことはすっかり忘れていたという人も多いでしょう。
春ニキビは正しいスキンケアで対策することができますよ。
ただし、肌の状態は年齢と共に変わっていきます。
そこでこの記事では、春ニキビの原因と、年代別の予防や対策法をご紹介します。
春になったらキレイな卵肌で街に出ましょう!
春の訪れとともに現れる春ニキビ。
春ニキビの原因は、以下の4つになります。
1. 皮脂量の増加
2. 花粉
3. 紫外線
4. 環境変化によるストレス
5. 生理周期の乱れ
では、1つひとつお話ししましょう。
春ニキビの最も大きな原因は、皮脂量の増加にあると言えます。
春になると汗をかくことが増え、それに伴って増えた皮脂が、毛穴をふさいでしまうからです。
通常は肌のターンオーバーによって皮脂がはがれて新しい皮膚が形成されます。
ところが、冬の間に乾燥にさらされた皮膚はターンオーバーが乱れているため、皮脂が毛穴をふさいでしまい、ニキビの原因となるのです。
2月頃になるとテレビなどでも発表されるのが、毎年の花粉予測ですね。
花粉症の人にとっては一年で最も嫌な季節になりますが、花粉は目や鼻だけでなく肌にも影響を与えます。
普段は敏感肌ではない人も、冬の間に乾燥した肌はバリア機能が低下して、いつもよりも敏感になっているからです。
特に、肌が露出している顔や首などは花粉の影響を受けやすい部位だと言えます。
春先に、まぶたや頬、首などにかゆみを感じたことのある人は多いのではないでしょうか。
無意識にかいてしまって毛穴から雑菌が入り込むと、ニキビや吹き出物の原因となります。
花粉も、春ニキビができる原因のひとつだと言えるでしょう。
紫外線も、春ニキビの原因になっています。
1年中降り注いでいる紫外線ですが、3月頃からぐんと数値が上がってくるからです。
冬の間は紫外線に無防備な人が多く、3月頃になっても紫外線対策をしない人は珍しくありません。
冬の乾燥や紫外線で弱った肌に、春の紫外線がさらにダメージを与えます。
紫外線を浴びた肌は角質が分厚くなって毛穴が詰まりやすくなり、春ニキビの原因となるのです。
また、できてしまったニキビやニキビ痕に紫外線があたるとシミの原因になることもあります。
環境変化による様々なストレスも、春ニキビの原因になります。
卒業や入学、就職、転勤など、春は一年の中で最も変化の多い季節だと言えるでしょう。
ストレスを感じるとホルモンバランスに乱れが生じ、テストステロンという男性ホルモンが大量に出ます。
テストステロンが皮脂の分泌を促して皮脂過剰となり、ニキビができやすくなってしまうのです。
一般的なニキビは、鼻からおでこにかけてのTゾーンにできやすいのが特徴です。
しかし、ホルモンバランスを崩すと、あごからこめかみや、髪の生え際といったフェイスラインにニキビができやすくなるでしょう。
春になってフェイスラインにニキビができてきたら、ストレスによるホルモンバランスの乱れが原因かも知れません。
春は新生活のスタート時期で、生活リズムが乱れがちになります。
生活リズムの乱れから生理不順になりやすいことも、ニキビの原因の1つです。
生理は黄体ホルモンと卵胞ホルモンが分泌されることで起きますが、黄体ホルモンには、皮脂を増やす作用があるのです。
生理周期が乱れると皮脂の分泌量が増え、毛穴がふさがれてニキビができてしまいます。
また、黄体ホルモンは肌を乾燥させる作用も持つため、乾燥から肌のバリア機能が低下してしまいます。
バリア機能の低下した肌は、さらにニキビができやすく、治りにくくなってしまうでしょう。
ここまで、春ニキビの5つの原因についてお伝えしてきました。
次の章からは、年代別に春ニキビの特徴と、予防や対策についてお話ししましょう。
若いうちはニキビがあるのは当たり前と放置していたら、一生治らないニキビ痕が残ってしまって後悔する場合もあります。
10代の春ニキビにはどんな特徴があり、予防と対策はどのようにすればよいのでしょうか。
10代のニキビはホルモンバランスが原因です。
12~18歳ごろまでは男性も女性も男性ホルモンが多く分泌されるため、ニキビが出やすくなるのです。
それに加えて、春は入学や卒業、クラス替えなどでストレスも多くかかってきますね。
ホルモンバランスが崩れたり、生理不順になったりしやすいでしょう。
また、10代は発汗量も多いため、皮脂の分泌が盛んです。
それらが複合的に重なることで、10代は春ニキビができやすいと言えます。
思春期のニキビにはスキンケアが一番の対策です。
しっかりと手を洗ってから、よく泡立てた洗顔フォームで優しく丁寧に洗顔しましょう。
また、すすぎも肝心です。
ぬるま湯で丁寧に洗い流して、清潔なタオルで軽く押さえて水分を拭きとりましょう。
洗顔の後は必ず化粧水で保湿し、乳液やクリームで肌を整えます。
絶対にやってはいけないのは、ニキビを自分でつぶすことです。
指でつまんで芯や膿を押し出すことは、絶対にNG!
ニキビ痕が炎症を起こしたり、色素沈着したりする原因になるため、気になる場合は早めに皮膚科へ行きましょう。
20~40代前半は、女性として最も多忙な時期になります。
20~40代前半の春ニキビの特徴や予防と対策についてお話ししましょう。
多くの女性が、仕事に家庭に非常に忙しくなってくるこの時期は、つい自分の体のことがおざなりになりがち。
しかし、どんなに体力に自信があっても、時に自分を顧みることが必要です。
特に春は体の不調が起きやすいでしょう。
仕事が多忙になったり、子供の入園入学があったりで、生活リズムが最も乱れやすいからです。
生活リズムの乱れが原因になることが多いのが、20~40代前半の春ニキビの特徴だと言えます。
生活リズムが乱れやすい20~40代前半の女性が最も気を付けたいのは、睡眠不足です。
仕事と家事の両立、さらに子育てに追われて、睡眠時間が極端に短くなりやすいと言えるでしょう。
睡眠はただ単に体を休めているだけではなく、成長ホルモンなどを分泌しながら新陳代謝をして肌の修復を行っている時間なのです。
そのため、睡眠不足が重なると新陳代謝に乱れが生じてニキビの原因になります。
特に生活パターンが変わりやすい春は要注意です。
十分な睡眠時間が取れない場合は、短時間の昼寝を挟んだり、家族に協力を頼んだりしながら睡眠時間を確保することが、春ニキビの予防になります。
また、30代からのスキンケアは、10~20代の頃以上に水分補給を念入りに行う必要があります。
冬の乾燥で肌を傷めることも春ニキビの原因になります。
保湿力の高い化粧水を使い、週に1回程度はシートマスクなどで保湿ケアを行うと、春ニキビの予防に効果が期待できるでしょう。
40代後半~50歳頃にかけて、女性は更年期を迎えます。
更年期を迎えることで、女性の身体や肌は大きく変化する時期だと言えるでしょう。
40代後半頃から更年期に入ると、卵巣機能が低下して女性ホルモンであるエストロゲンが減少します。
エストロゲンが減少することで、体内の活性酸素が増加して肌のターンオーバーを妨害するため、シミやくすみ、大人ニキビなどの原因になるのです。
冬には肌が乾燥にさらされてバリア機能を失っているため、春の紫外線による影響を直接受けてしまうことも春ニキビの原因だと言えます。
40代後半~50代以上の春ニキビは、汗や皮脂によるものよりも、乾燥が原因になっている場合が多いのが特徴だと言えるでしょう。
40代後半以降の春ニキビを予防するには、一年を通したケアが重要になります。
春や夏はもちろんのこと、秋から冬にもしっかりと以下のような紫外線対策を行いましょう。
秋や冬でも陽射しの強い日には帽子や日傘が必要です。
また、夏のように強力なものでなくて構わないので、30程度の数値のUVクリームなどを使用して、紫外線対策を行いましょう。
毎日のスキンケアに使用する化粧水やクリームも保湿力の高いものを使用し、肌質に合った美容液などをプラスすることも有効になります。
さらに、十分な睡眠、ビタミンやたんぱく質の摂取、ストレスの軽減にも注意が必要です。
40代後半からの春ニキビには、一年を通して体全体のバランスを整え、免疫力をつけておくことがポイントになると言えるでしょう。
肌トラブルが起きやすいのは夏や冬というイメージが強いのですが、春は意外に肌トラブルの多いシーズンなのです。
女性は特に、年代に応じてホルモンバランスが大きく変化していくため、春ニキビの予防や対策のポイントも違ってきますね。
年齢に応じた正しいスキンケアを行い、生活のリズムにも気を付けながら、明るい春を迎えましょう!