気温や湿度が上がって汗ばむような気候になると、心配なのが化粧崩れ。ふと鏡を見たら、化粧がよれたり、取れていたり…。せっかく丁寧にメイクしたのにショックですよね。
そんな時に注目したいメイク前の下地ですが、最近の化粧下地はとっても優秀。メイクの仕上がりを良くし、化粧崩れを防ぐだけではありません。
高いUVカット力で紫外線対策やシミ対策になり、カバー力もあって肌荒れ防止にも優れています。
ただうれしい反面、日焼け止めやファンデとの違いや、どう取り入れれば良いのかわからないという声も。
一つで何役もこなす“ハイブリットな化粧下地”は、そのメリットや効果、使い方をよく知って夏に備えていきたいですね。
せっかくの下地もなんとなく選んでいると、効果的でないばかりか、思わぬ肌トラブルの原因にもなります。次に役割やメリットを挙げましたので、理解した上で正しく使っていきましょう。
もともと化粧下地の役割といえば、ファンデーションのノリを良くすること。保湿成分が含まれているので、うるおいがあり伸びやすく、肌を明るくツヤを出す働きもあります。
また皮脂を抑える働きのあるものが多いので、化粧崩れも防げます。
最近はUVカットの役割も担う下地ですが、紫外線だけではなく、飛散する有害物質などから肌を防いでくれる効果もプラスされています。
まさに一枚のベールをつけて、肌を守っているのが化粧下地。中にはSPF50+、PA++++のUVカット効果があるものもあって、日焼け止めを塗らなくていいと人気です。
このようにUVカット下地は、保湿や皮脂を抑える成分を含み、薄づきなのにくすみをカバーしツヤ感も得られ、さらにはメイクの時短になる、という万能ぶり。
これからの季節にぜひ取り入れたいアイテムですね。
使っているファンデーションにもSPFの働きがあるから、下地はいらない。と考える方もいらっしゃいます。でもそれは、ちょっと危険かもしれません。
確かに、ほとんどのファンデーションにはUVカット効果が備わっているのに、どうしてファンデだけだといけないのでしょうか。
ファンデーションも、紫外線対策にはなりますが、そこには注意点があります。ファンデのムラや、化粧崩れしたところから入り込む紫外線が、肌にダメージを与えています。
またマスク着用での蒸れや肌荒れを避けるために、今は薄い仕上げが主流ですが、これではUVカットには量が十分でない可能性があるのです。
さらに高温多湿のマスクの中では、擦れてメイクが落ちていることが多いので、はずした際のうっかり日焼けも見過ごせませんね。
つまりファンデーションだけでは、紫外線対策は万全といえない、ということになるのです。
ほとんどの下地やファンデーションには、UVカット指数のSPFやPAが表示されています。それなのに、日焼け止めも必要なの?という疑問もわいてきますよね。
これに対しては、重ね使いすることでそれぞれの成分効果は高まりますが、必ず下地と日焼け止めの両方を使う必要はないと考えられています。
なぜなら、重ね塗りしてもSPF値がプラスされるわけではないからです。
具体的にいうと、日焼け止めSPF35、下地SPF50、ファンデSPF15を塗った場合、SPF効果は100になるのではなく、その中で最も高い数値の力しか発揮しないのです。
ですから上記の例では、下地のSPF50の効果ということになるのです。
これは盛夏の紫外線対策としても適切な数値ですし、肌に負担をかけないためにも、乾燥による皮脂の過剰分泌を避けるためにも、日焼け止めは省いても良いといえそうです。
最近は、日焼け止めと化粧下地の機能がひとつになったアイテムも豊富で、メイクの手間が減らせるとあっておすすめですよ。
化粧下地は、自分の肌質に合うものを選ぶことがまず基本です。そしてどのような仕上がりを求めているのかイメージすることも大切です。
それを踏まえた上で、湿度と気温が上昇してくるこれからの季節におすすめの化粧下地を紹介していきましょう。選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
シミ、ソバカスなどの主な原因となるのが紫外線。紫外線の刺激はメラニン色素を生成する細胞メラノサイトを活性化させます。
それを防ぐには、紫外線が入り込むのを防ぎ、なおかつ水分も与えてくれる化粧下地。
夏の化粧下地を探している方は、まず最高レベルのUVカット力に注目して、できればメラニンの生成を抑えるトラネキサム酸などが配合されているものなどを選んでみましょう。積極的にシミ対策効果のある下地を選ぶことが、ポイントですよ。
また下地を選ぶ時、合わせてチェックしたいのは、つけ心地と効能です。化粧下地はシミ・ソバカス、くすみ、毛穴などをカバーする効果も期待でき、テカリ防止など、さまざまな機能があります。自分の肌が求める最適なものを選びたいですね。
しっかり密着するクリームタイプの化粧下地は、カバー力が高いものが多いといえます。また保湿力にも優れていますので、しっとり感が欲しい方にはおすすめです。ただ、厚塗りには要注意です。
つけると伸びが良く、さらっとしたリキッドタイプは、肌なじみがよいのが特徴です。基本薄づきになるので、ムラになりにくく、汗や皮脂に強いので普段テカリや化粧崩れが気になる方にもおすすめです。
水分を含み、みずみずしいジェルタイプは、ツヤ肌に仕上げられます。スーッとベールに包まれたような使い心地で、うるおいの足りない肌におすすめです。
ストレスのない感触が好みの方に向いています。
ふわっと、やわらかいつけ心地の化粧下地です。泡が肌に溶けていくので、より自然でベタベタしない、さらっとした感じが続きます。厚塗りを避けたい敏感肌の方にもおすすめです。
厚塗りしなくても、くすみやムラを補正してくれる化粧下地。塗るだけで、肌を生き生き、健康的に見せてくれます。
カラーバリエーションも豊富なので、自分の肌に合う色味を選べますよ。
テカリやすく、化粧崩れしてしまうと日焼けの危険性があることは、先にお伝えした通りです。それを防ぐためには、過剰な皮脂を抑制してくれる化粧下地がおすすめです。
オイリー肌やTゾーンの脂浮きが気になるときに使用しましょう。
ファンデを塗っても毛穴が目立つ方は、肌の凹凸を均一にしてくれる化粧下地がおすすめです。
毛穴が開いた状態だとそこから皮脂が分泌、化粧崩れの原因になりますし、ざらつき肌のお悩みも解消してくれます。
紫外線を浴びると肌から水分が失われます。そんな場合には、保湿効果の高い化粧下地がおすすめです。
ヒアルロン酸、アミノ酸、セラミドなどの高保湿成分が配合されているものなら、肌に潤いをたっぷり届けてくれます。
肌が荒れやすい方は、化粧下地を塗るだけで刺激を感じることもあります。敏感肌の方には、紫外線吸収剤などを使っていない、ノンシリコンやオーガニックなどの低刺激処方がされた化粧下地を選びましょう。
メイクしながらスキンケアをできるという利点もありますよ。
化粧下地には嬉しい効果がたくさん。UVカットして紫外線やシミ対策にもなれば、化粧崩れ防いだり、肌の凸凹を整えたり…。
そんな下地の機能やメリットなどをお伝えしながら、選ぶ際のポイントなどを紹介してきました。
ファンデーションやコンシーラーで十分と思っていた方も、下地を見直すきっかけになればと思います。これからの季節に効果を発揮する化粧下地、試してみてはいかがですか?