あっという間に春が過ぎ去り、暑い夏の季節がもうすぐそこまでやってきましたね。
夏といえば、思い浮かべるのは強烈な紫外線。日焼けの対策をするために、日焼け止めや帽子をそろそろ準備しないと、と考えている方も多いのではないでしょうか。
最近では、自宅で過ごす時間が増えたことや、紫外線による肌や髪への影響を心配するあまり、何日も太陽の光を浴びていないという方も少なくありません。
日焼け止めを塗るだけでなく、衣類や傘などで日焼け対策をする方もどんどん増えていますよね。
しかし、長期間太陽の光を浴びないで過ごしていると、身体に悪影響を及ぼす可能性があるのをご存じでしょうか？
日焼けによる影響を心配してどうしても避けられがちな太陽の光が、実は私たちの身体に役立っていることもあります。今回は、そんな太陽の光が及ぼす影響について紹介します。
太陽を浴びる際の注意点などもあわせて紹介するので、夏に向けて確認してみてくださいね。
太陽と言えば、真っ先に思い浮かべるのが紫外線の影響ですよね。
紫外線を浴びると、日焼けによるシミやそばかす、たるみなどの肌への影響や、髪がパサパサに乾燥したりといった髪への影響なども考えられます。
そういったことから、太陽はどうしても悪者になりがちです。
美意識が高い方ほど、普段からなるべく太陽を浴びないように避けて生活している方も多いのではないでしょうか。
しかし、長期間太陽を浴びずにいると、身体に悪影響を与えるという話は聞いたことはありますか？意外にも、太陽を浴びることによって得られるメリットもあるのです。
朝、太陽の光を浴びるとスッキリ起きられると聞いたことはありませんか？
これは、体内の眠気を誘う「メラトニン」というホルモンの分泌がストップされることにより、体内時計がリセットされるためです。また、しあわせホルモンとも呼ばれる「セロトニン」が分泌されることにより、精神的に安定したり、日中イキイキと活動的になることが期待できます。
目覚めが良くなるだけでなく、睡眠の質も向上させるので、朝の太陽の光はとても重要です。
私たちの体内で合成できる唯一のビタミンが、ビタミンＤです。
太陽の光を浴びて活性化されるビタミンDは、カルシウムの吸収のサポートをして骨を丈夫に保ったり、骨の形成を促すはたらきがあります。
ビタミンDが不足すると、骨粗鬆症やくる病などを引き起こす可能性が高まります。カルシウム不足は加齢によるものや、妊娠中の方にも起こりがちなので、積極的に補う必要があります。また、ビタミンＤにはアレルギー症状や、がんの抑制にも期待ができます。
サケやマグロなどの魚類やきのこ類、バターやチーズなどにも含まれるビタミンDですが、食べ物から摂取できる量は全体の約1割と言われています。食べ物からの摂取だけでは不足しがちなビタミンＤを補うためにも、定期的に太陽の光を浴びて皮膚に紫外線を当てることが大切です。
紫外線に含まれる赤外線よって、太陽の光を浴びると身体はぽかぽかと温まります。
身体が温まると血流が促進され、代謝アップや冷え・むくみの改善にも期待ができます。
代謝アップは運動をしている方やダイエット中の方にも、とてもうれしいですね。
太陽の光を浴びることで分泌される、しあわせホルモンである「セロトニン」。精神面への良い影響も考えられます。
日照時間の短い季節には、うつや不眠症の症状を引き起こす方が多い傾向があります。
これは、太陽の光を浴びる機会が減るためだと考えられています。それだけ私たちの精神にも大きな影響を与えます。冬場は、春や夏よりも意識的に太陽の光を浴びるようにしましょう。
今まできちんと紫外線のケアをしてきた方こそ、太陽の光が身体に良いと言われても、どんな風に浴びればいいのかと困ってしまいますよね。
ここでは、効果的な太陽の光の浴び方について紹介します。
太陽の光を浴びることが必要だとは言っても、何時間も浴びる必要はありません。1日のうちに10～20分程度浴びるだけで十分です。洗濯物を干す間や、いつも意識的に日陰を選んで歩いている方は、朝の通勤時などに少しだけ日向を歩いてみるのはいかがでしょうか。
お昼の12時～14時頃が1日の中で最も紫外線が強いと言われています。短時間でも肌や髪への影響が気になる方は、朝のやさしい日差しを浴びるのがおすすめです。
先ほど紹介したように、メラトニンやセロトニンの分泌量も整うので、朝の太陽の光は身体にとってとてもうれしいメリットがたくさんあります。
普段あまり外に出ない方や、今まで紫外線対策を完璧にしてきたという方は、いきなりたくさんの紫外線を浴びると、肌に負担がかかってしまうかもしれません。半そでにショートパンツなどといった肌の露出が多い恰好で日光浴をする前に、まずは腕だけ・脚だけ、というように肌の露出量を調整するのがおすすめです。
また、日焼けや紫外線の影響を心配する方は、まずは手のひらだけ浴びるのもおすすめです。
手のひらは他の部位に比べてメラニン色素が少なく、日焼けやシミ・そばかすなどといった肌への影響がとても少ない部位です。普段紫外線を浴びていない方にも、挑戦しやすい部位と言えます。
短時間の場合は肌への影響は少ないですが、紫外線を浴びたあとはやはりアフターケアが必要です。肌のほてりがある場合は濡れたタオルで冷やしたり、保湿を忘れずに行うようにしてください。また、熱中症などにならないためにも、肌だけでなく水分補給もきちんと行うようにしてくださいね。
身体に必要な紫外線も、浴び方を間違えば乾燥や日焼けの原因になってしまいます。太陽の光を効果的に浴びるときに、注意したいポイントについて紹介します。
適度な紫外線は身体にたくさんのメリットを与えるため、短時間であれば日傘や日焼け止めなどの対策をしなくても問題ありません。
しかし、紫外線による日焼けなどの肌への影響は、浴び始めてから約20分頃から始まると言われています。長時間外で過ごす場合には、日焼け止めやサングラス、帽子や日傘などといった紫外線対策が必要です。
短時間であれば太陽の光を毎日浴びても問題ありませんが、必ずしも毎日浴びないといけないことはありません。目安として、2日に1回、週に3～4回ほど浴びることができれば、ビタミンＤの生成などにも十分効果的です。
太陽の光を浴びることによるメリットや注意点について紹介してきました。
一般的には、紫外線による肌や髪への影響はとても心配されています。
シミやそばかす、たるみなどの肌の悩みを防ぐためにも、日頃から日焼け止めなどの対策をきちんとしている方も少なくありません。
しかし、太陽の光を浴びる時間帯や方法などに気をつければ、紫外線は過度に恐れる必要はありません。
むしろ太陽の光は、私たちの身体にとてもたくさんのメリットをもたらしてくれます。
正しく浴びて睡眠や精神を整え、心も身体も健康的な生活を送ってくださいね。
