うつむき姿勢になってスマホの画面に集中していることが、一日どのくらいありますか?
スマートフォンやパソコンを操作することに夢中になり、知らないうちに首の後ろの筋肉に負担をかけている、これが首こりの原因です。
特に首の両脇には自律神経が通っており、この筋肉が固まると自律神経の乱れから、体の不調が起こってしまいます。
まさに現代病といえる首こり。そんな首のこりに効果的なマッサージをご紹介します。日ごろ酷使しがちな首に、時には癒しの時間をつくってあげましょう!
首の頚椎はS字に曲がっているのですが、首の筋肉が凝って固まってしまうと、ここが真っすぐになった「ストレートネック」を引き起こすことがあります。
そして首の頸椎が真っすぐだと筋肉への負荷がさらに増すことになり、首や目、頭、肩など全身に不調が現れやすいのです。
特に首の両側には自律神経が通っているため、首がこると自律神経が乱れ、肌荒れや不眠、うつなどにもつながってきます。
首周りは肩より多くの神経が集中するデリケートな部位というわけで、ここの筋肉が緊張すると交感神経および副交感神経が圧迫され、内臓機能のコントロールが効かなくなり健康を害しやすいのです。
神経系のピリピリする痛みやイライラ、不眠、食欲不振、倦怠感などの症状が気になる時は、首のこりを疑いましょう。
頭と体を支える首をほぐせば、健康とともに美肌・美ボディも目指せるはずですよ。
首周りにあるリンパを流すことも、首のこりに効きます。なぜなら体にはおよそ800個のリンパ節があり、そのうち300個ほどは首とその周りに集中しているからです。
リンパが運んできた老廃物や余分な水分を排出させ、細菌を退治する働きをするのが、リンパ節。
そこが詰まると、リンパの流れが悪くなり体内の老廃物や水分が滞って、むくみやくすみ、首や肩のこりが起こってきます。
さらに免疫力も低下し風邪にもかかりやすくなります。
ですから、首のこりを取りリンパの流れを良くすることは、健康や美容面においてもとても重要といえるのです。
首のリンパの流れを良くなることで、期待できる効果を挙げてみました。
疲れた体と肌にうれしい癒し効果がたくさんありますね! 早速どんなマッサージをすれば良いのかを紹介していきます。
首すじとは、頭を左や右に向けた際に、少し浮き出る筋肉(胸鎖乳突筋)のことを指します。この付近は内臓に影響があるといわれる神経が通っています。
梅雨から夏のだるさも、ここを刺激してあげれば元気になれますよ!
1 まず肩を固定し右もしくは左を向きます。鎖骨の先から耳下まで胸鎖乳突筋が浮き出た場所を確認します。
2 そこを薬指と中指の腹を使ってゆっくり上へ、円を描くように動かしていきます。
3 2の動きを左右交互に行います。
痛みがある場合はこりが強いということです。位置がよくわからない方は、鏡を見て確認しながら試してみてください。
≪ポイント≫
デスクワーク等でうつむく姿勢が長時間続くと、うなじにこりが生じやすくなります。そんな時には、次のケアをしてみましょう。
1 利き腕の手のひらでおでこを押さえます。少し力を入れ後ろに傾け30秒そのまま。そしてゆっくり戻します。
2 次は右手の手のひらで、右の耳上あたりを押さえながら左へ強く押します。30秒して戻します。左側も同様に行います。
3 頭の後ろで両手を組み押しながら、頭を前に倒して30秒ほどキープして戻します。
≪ポイント≫
体重の一割ほどの重さがあるといわれる頭。前かがみになって下を向くと頭の重さはさらに増し、それを支える首にはかなりの力がかかっています。
首が張ってきたなと感じたら、どこでもすぐできる簡単ツボ押しも試してみてください。
左右の耳の後ろにくぼみがありますが、その内側に両手の親指をそれぞれ当てます。
ここは風池(ふうち)というツボです。
1 指を添えたまま頭を下に向けます。
2 その頭を起して、後ろに倒します。
3 ゆっくりと首を元の位置に戻します。
≪ポイント≫
眼はパソコンやスマホを見る際、焦点を合わせるためピント調節をします。長い時間そうしていると、目の周りや奥の筋肉が凝り固まって起きるのが「眼精疲労」です。
血流が滞り自律神経が乱れ、首や肩のこり、頭痛、耳鳴り、めまいなどに影響するほか、むくみ、たるみの原因にもなるので、目からくるコリにも要注意ですね。
1 こめかみに薬指と中指、人差し指を当てて、上へ引き上げるようになでます。力を入れないように気をつけます。
2 目を閉じて、まぶたを両方の手のひらで覆うように、そのまま上の方へ持ち上げます。
3 眉と目の間を、親指を除く4本の指の腹で優しく触れて、ゆっくり眉毛の先へ流します。
この目のマッサージは休憩時間に手軽にできておすすめです。それぞれ10回ずつを目安に行いましょう。
マッサージは押しすぎず、なでるように行いましょう。
特にリンパは肌表面に近いところを流れています。強く押さえるとかえってリンパの流れを止めることになってしまうので、軽く触り、さする程度を心がけましょう。
リンパマッサージは、リンパを流れに沿うようにしましょう。でないと老廃物や余分な水分を逆に溜め込むことになります。
これまで各マッサージでご紹介した方向を守りながら、試してみてください。
体調が悪い時や熱のある時は、マッサージはやめておきましょう。特に妊娠中や心臓疾患、喘息発作などの症状のある人は、かかりつけのお医者様に相談してからするようにしましょう。
もしマッサージして、気持ちが悪い、めまいがする、フラフラするなどのような症状が出たら、一度やめましょう。
しびれや痛みが走るような場合も、マッサージする場所が間違っていることが考えられるので注意しましょう。
重い頭を支えている首は、知らないうちにかなりの負担がかかってしまっています。
それに加え首には自律神経が集まっており、筋肉がこわばると神経系の不調が出るおそれがあることから、いつでも簡単にできる癒し系マッサージを紹介してきました。
また普段から、スマホやPC使用する時は姿勢を正し、冷えやストレスを予防することも気を付けていきたいですね。
首こりを、慢性化しないよう日々癒しのマッサージで予防していきましょう!