起きたての顔は汚れていない、と思っている方は多いのではないでしょうか。でも朝はけして“すっぴん”とはいえない状態なのです。
なぜなら前の晩のスキンケアの残りや、眠っている間に分泌した皮脂。そうです、保湿クリームやオールインワンゲルにも、油分が含まれていますよね。
それに、ほかの季節と比べて皮脂分泌が盛んになる夏は、朝起きたら顔はベタベタ、テカって、毛穴の黒ずみ、ざらつきだって気になります。
そんな夏の肌には、朝クレンジングが効果的！ これからその理由やメリットをお伝えしながら、正しい朝クレンジングの仕方もご紹介していきます。
毛穴の詰まり、テカリざらつき、ニキビ…。夏の肌トラブルは汚れを落とし切れていないことが原因かも?
忙しいし暑くて汗もかくし、シンプルが一番と朝のスキンケアは簡単に済ませがちですが、でも本当は朝も、夜と同じように行うのが理想。
むしろ夏の朝は、洗顔よりクレンジングを優先して行った方が、トラブル改善効果が高いのです。
それはどうしてなのか、まずは汗でべとつきがちな夏の肌ストレスについてお話していきます。
汗や皮脂分泌のせいで、うるおっていると感じるのですが、夏は次のような環境から、かなりのストレスにさらされています。
エアコンで気温が低く抑えられている一方、外は炎天下。そんな温度差も肌のコンディションを悪くさせる大きな要因と考えられます。
また室内に長い間、体を動かさずにいることや、冷たい食べ物を摂ってしまうことから起こる夏冷えも血行不良から肌が乾燥し、くすみも起こってしまうのです。
また夏の紫外線は、最も肌コンディションを低下させる要因に。強い紫外線を浴びてしまうと、肌のバリア機能が急降下、肌環境が乱れ始めます。
こういった環境下で、角質が溜まりやすくなってごわつき、スキンケアの浸透を妨げてしまいます。
さらには、汗で日焼け止めも取れやすく、知らないうちに紫外線を浴び肌はダメージを受けて、次のようなトラブルが目立って起こります。
汗が蒸発する際に、肌内部の水分まで一緒に奪っていくため、夏は肌表面に比べ、肌内部の水分量が少なく“インナードライ”状態になります。
この乾燥を防ごうとして皮脂が過剰に分泌、さらにそれが紫外線を浴びると酸化して黒ずみ、目立つようになります。
つまり夏は、乾燥やテカリ、ごわつき、毛穴汚れ、ニキビなどのトラブルが起こりやすいのです。
夏のインナードライ肌に、ベタつきが気になるからといって「さっぱりタイプ」のスキンケアをしていると、水分と油分のバランスが崩れてさらに乾燥が進んでいきます。
そこでおすすめなのが、朝クレンジング。
でもメイクしていない朝にクレンジング？ 洗いすぎは良くないはず…と思われますよね。なぜ夏は朝クレンジングが効果的なのかについて、お伝えしていきます！
夜メイクして寝ることは基本しませんから、朝はすっぴんのはずですよね。でも皮脂は、眠っている間にも分泌されています。
それから前日夜の乳液やクリームなどは、保湿した肌にふたをするためのものなので、すべてが肌に吸収されるのでなく、翌朝の顔にも残っています。
そういったものは、油分という点でメイクと同じと考えられるのです
つまり、「スキンケアの油分」も「皮脂汚れ」もどちらもメイクと同じ汚れ。
それが酸化した状態の肌には、水性の汚れを落とすのが得意な洗顔料より、メイク汚れを落とすのが得意なクレンジングの方が、きれいに落とせるということなんです。
洗顔料では落ちにくい油性汚れは、残ったものが酸化して毛穴の黒ずみ、角栓、ニキビ・吹き出物になっていきます。
そして肌表面はごわつき、保湿成分を与えても浸透していかない状態を作ってしまいます。それは朝のスキンケアをしていないのと同じこと。
高価な化粧品も浸透しなかったら、効果も期待できません。当然、くすみ、シワ、ハリとツヤが失われていきます。
ということで朝起きたら、まずクレンジングで夜の油性汚れをすっきりせれば、保湿成分の浸透力も良くなるというわけです。
肌がつるつる、黒ずみや角栓、ニキビも改善、メイクのノリが良くなり乾燥も気にならなくなる、そんな朝クレンジングを実践してみましょう。
ただ間違ったやり方はダメージにもなるので要注意。肌に負担がかからず、しかも効果的に行うポイントを紹介していきます。
クレンジングとは本来、「肌を潤す」ということとは逆。間違うと乾燥を進めるということも理解しておきましょう。
まずクレンジング剤はなんでもいいというわけではありません。使うと肌がつっぱって何かつけないといられないような、洗浄力の強いものは避けましょう。
朝クレンジングは、必ず肌のうるおいを奪わないタイプを選ぶのが正解です。
メイク落としや、毎朝の洗顔代わりにも使え、しかもダブル洗顔や洗い流しが要らない。そんなローションタイプは、朝でも肌に負担がかかりません。
レモングラスやユーカリなどの天然植物エキス配合を選んで、肌を保湿し、ざらつきなしの滑らかな肌に仕上げましょう。
メイクや毛穴の汚れはしっかり落とし、なおかつ肌に潤いを与えるような天然原料に注目。
グレープシードオイルやスクワラン、セラミド、ホホバオイルなどの植物オイル配合タイプは、メイクや毛穴の汚れを優しく洗い流し、ワントーン明るい肌に洗い上げます。
濡れた手でも使えるので、バスタイムでのケアもしやすいですね。
洗い上がりの肌の乾燥を防いでくれる、美容液成分を配合のジェルタイプもおすすめです。
ゆったり手の体温でとろけ、包み込むようになじんで、汚れを取りほぐしてくれます。
いくら優しいクレンジング剤とはいえ、洗浄成分を長く肌につけていたら肌のうるおいを奪います。なじませる時間は、10～20秒ぐらいを目安に、こすらず手早くなじませて、洗い流しましょう。
せっかくだからといって、クレンジングでマッサージなんてことはやめましょう。
たくさんの量の化粧水を一回でつけてしまうのは、角質が何層にも重なっている角質層に届けるためには良い方法ではありません。
化粧水は、少しずつ4回くらいに分けて、重ねづけしていくと、角質層に行き渡りやすくなります
それでなくても皮脂の多い夏場は、濃厚クリームは化粧崩れの原因になり、汗や汚れ
混ざって酸化しやすい点があります。
十分な保湿をした後は、乳液やジェルでも肌にふたをしてあげることができます。お肌の皮脂を作る力をきちんと働かせるためにも、クリームを塗る量は控えめにしましょう。
テカリやざらつき、ニキビやくすみなどの夏肌トラブルには、朝にクレンジングするのが効果的ということから、その理由やメリットなどお伝えしてきました。
クレンジングは肌に負担がかかる、洗顔だけで十分、朝はする必要がないと思っていた方には意外だったかもしれませんね。
でもクレンジング選びややり方さえ間違わなければ、高い美肌効果が期待できますので、ぜひ試してみてください。
