痩せ型なのに、お腹だけ胃下垂みたいにぽっこり出る…。出産後の膨れたお腹がへこまない…、そんな悩みを抱えている女性は多いでしょう。
そんな“ぽっこり下腹”は、腹横筋トレーニングが効くといわれています。
内臓を支えて引き締め、いわばコルセットの役割をしているのが腹横筋。この筋肉が弱まり、妊娠で伸びて緩んだりしてしまうと、内臓も下がってぽっこりとしてしまいます。
ご紹介するトレーニングは、激しい運動は不要なのに下腹痩せができますから、産後ダイエットにおすすめです。
出産後のお腹は戻らないと諦めず、ウエストスッキリを目指しましょう!
お腹の真ん中から骨盤、そして背中にかけて横に幅広くついているのが腹横筋です。
体の深部にあるこのインナーマッスルは、腕を動かす時に一番はじめに活動して体幹を支えるなど、普段の生活でのあらゆる動きに関わっています。
また腰・骨盤の安定や、お腹の圧力を調整していて、腰痛も腹横筋の運動が足りないと起こるといわれています。
トレーニングで腹横筋の活動性を高めることは、姿勢を正し腰痛を改善、基礎代謝が上がり痩せやすく、といった多くのメリットがあります。
腹横筋は内臓の位置を固定させる役目がありますが、ちゃんと役目を果たしていれば内臓がはみ出さず、お腹がぽっこり出ることもないわけです。
腹横筋がコルセットのようにしっかりお腹周りを支え、腹圧を高められることで体幹も安定します。
腹横筋は、上体を起こす通常の腹筋では鍛えられません。
体の深い部分にあるインナーマッスルなので、あまり大きな動作を必要とせず、寝たままでもできるなど、激しさを伴わずにできるのが腹横筋トレーニングの特徴です。
複雑な動きもないので、習慣にしやすく初心者や産後の女性におすすめです。
妊娠中は、大きくなるお腹に比例して筋肉と皮膚も伸ばされ、出産後もさほど変わらないまま。でも産後は筋トレをむやみやたらに行うのは危険です。
まずは呼吸と共に静かな動きで、お腹のインナーマッスル=腹横筋にアプローチしましょう。
お腹の深い場所にある腹横筋が鍛えられれば、内側から内臓をひっぱり、ぽっこりお腹がへこみます。
出産後ウエストスッキリを目指して、上体を起こす腹筋を始める方もいるかと思います。ただし、これはあまりおすすめできません。
なぜなら腹筋は、お腹の表層部にある腹直筋を鍛えるものですが、妊娠によって腹直筋が左右に離れ力が入らないばかりか、腹筋運動がこの状態をさらに悪化させかねません。
また通常の腹筋では腹横筋を鍛えることができないからです。
それに対してインナーマッスルの腹横筋を鍛える方が負担は少なく、効率的にお腹が痩せられるのです。
妊娠中10ヶ月をかけて広がった子宮は、出産後はまた時間をかけて戻っていきます。
その間は下腹が膨れていますが、早く引き締めたい!と焦ってすぐ激しい運動をするのは避けましょう。
これからご紹介する腹横筋トレーニングも大きな動きはありませんが、1か月健診後に、体調が順調に回復したことが分かったらスタートしましょう。
産後のお腹のたるみを引き締め、くびれを取り戻すヨガをご紹介していきます。産後ダイエットのトレーニングで、はじめにやってほしいのが呼吸!
腹横筋はインナーマッスルであるため、意識しづらい筋肉ですが、腹式呼吸を行うことで働くといわれています。
お腹に意識を向けて深い呼吸を繰り返すことで、腹横筋が鍛えられウエストを引き締め骨盤も安定しますよ。
※吸って吐いてを1セットに1日10回行います。
※息は最後まで吐ききり、床に背中がつくまでお腹を深くへこまします。息を吐ききった状態で腹横筋が働きます。
慣れてきた方は、今度は座ってねじる動きを加えてステップアップしてみましょう。
もちろん呼吸は先ほどと同様に、腹横筋が絞られる感覚を意識して行います。背中はリラックスしていた方がお腹がねじれやすくなりますよ。
※左右を替えて同様に行います。
※肩や腕でねじろうとせず、お腹から数㎝でもいいので、ねじっていきましょう。
腹式呼吸は座っていても立ちながらでもOK。すきま時間にもやってみましょう。また普段よい姿勢を心がけるだけでも腹横筋は働いてくれます。
腹横筋と腹筋トレーニングの代表的なメニューとなる「プランク」もご紹介。女性の場合はまず30秒を目標にすれば、それほど難易度は高くありませんよ。
※この30秒キープを1日2回挑戦して、慣れてきたら1分を目標にしましょう。
リバースプランクは、プランクの姿勢を裏返して行うトレーニングです。
前のプランクは腹横筋が伸びるのに耐えて鍛えるものですが、リバースプランクは屈曲するのに耐えながら鍛えます。
体の前面と背面をバランス良く鍛えられるため、セットで行うと良いでしょう。
※視線はおへそに向け、腰を反らさずまっすぐに保つように。
ハンドニーは、四つん這いの姿勢で手を伸ばし、逆の脚を伸ばすトレーニングです。
体幹の安定を保つ動きで、腹横筋と背筋も一緒に鍛えられるので、腰痛の予防や改善にもなります。
※手の先からつま先まで一直線になるよう意識して、顔は前を向けたままで行います。
腹横筋はあまり聞いたことがないかもしれませんが、ここを鍛えるメリットは、下腹の引き締めや姿勢の改善、腰痛など様々な効果があります。
これまで紹介してきたメニューは、ほとんど動きのない基礎的な腹横筋トレーニングです。寝ながらできるものは、出産した赤ちゃんの寝ている時間に少しずつできますし、さらに複数の動作を加えれば、さらなる効果アップも狙うこともできますよ。
産後ダイエットはもちろん、筋力が無い女性でもインナーマッスルを鍛えられる腹横筋トレーニング、早速始めてみませんか?