寒い季節になると毎年あかぎれやひび割れに悩まされる…なんて人は意外と少なくありません。日々動かし続ける手足に痒みや痛みが生じるのは、とても辛いですよね。
そこで今回は、手足の『あかぎれ』を治す対策法と予防法を徹底解説。併せてあかぎれを引き起こす原因も詳しくまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
まずはじめに、あかぎれについて詳しく知っていきましょう。似たような症状との違いも認識しておくことで、より効果的な対処方法を選ぶことができますよ。
『あかぎれ』とは、皮膚に入った亀裂から出血を伴ったり、その付近が炎症を帯びている状態のことを言います。あかぎれになると常に痛みや痒みを感じるのはもちろん、指の曲げ伸ばしに気を遣ったり水が滲みたりなど、日常生活のあらゆる場面で不具合を感じるでしょう。
また、見た目も少々痛々しく、「手元を見るたび切ない気持ちになる」「手元にアクセサリーをつけられない」という辛い面もあります。
簡単に言うと『ひび割れ』とは、あかぎれを引き起こす一歩手前の段階です。とはいえこの状態を軽視してはいけません。
ひび割れを放っておいたり間違った治療をしてしまうと、すぐにあかぎれへと悪化して痛みや痒みが進行してしまいます。あかぎれを予防するには、ひび割れの段階でしっかりと治療しておくことがとても大切なんです。
手荒れとは、手にカサつきやゴワつきなどの症状がある状態のこと。主な原因は、日頃の洗い物や洗濯などからの外部刺激だと言われています。皮膚が炎症していることもあり、痛みよりも痒みや赤みがみられるのが特徴です。
ただ、毎日セルフケアをしているのにもかかわらず、ずっと手荒れが治らないという人は『手湿疹』になっている場合も。何度も繰り返す辛い手荒れは、一度皮膚科医にみてもらうのがおすすめです。
あかぎれを引き起こす主な原因はズバリ、皮膚の水分・油分不足によるもの。これらのバランスが崩れることで、肌のバリア機能や水分調節が上手く働かなくなってしまうのです。
そもそも汗や皮脂は、’’肌の天然潤い成分’’と呼ばれるほど高い保湿効果を持っている成分。しかし寒さが厳しい秋冬になると、必然的に汗や皮脂の分泌量が低下します。すると、それに伴い皮膚からも潤いが失われてしまいます。
それに加え冷たく乾いた外気に触れたりお湯で洗い物をしたりという習慣を繰り返すことで、水分の蒸発は次第に加速していきます。ここ最近では、アルコール消毒などの影響も十分考えられるでしょう。
また、手のひらや足の裏には皮脂が出にくいことも、あかぎれを起こす一因として挙げられます。中でもかかとは皮膚が厚く乾燥しやすいため、パカっとひび割れしやすい部分です。
手足のあかぎれに見られる症状は以下の通りです。
いかがでしょうか?
現在ひとつでもこのような症状のある方は、以下の項目を参考に早めの対処を行ってください。
ではこちらから、あかぎれになってしまった時の対処法を詳しく解説していきます。薬だけでなく、日常生活にも気を配りながら症状の改善を目指しましょう。
ドラックストアに行くとあかぎれやひび割れの修復に効果的な塗り薬が多く販売されているので、どれか最適なものを選んで購入しましょう。薬剤師さんがいるところであれば、購入の前に軽く相談してみると安心です。
ただ、市販の薬を買う際に注意したいのが、ハンドクリームでは炎症を抑えることができないという点。保湿力には長けているハンドクリームですが、治癒薬ではない以上、炎症そのものを改善することはできません。
あかぎれを効率よく治すためには、薬と保湿クリームの両方をバランスよく使用するのが大切なんです。ハンドクリームは乾燥が気になる時にこまめに塗るようにし、薬は使用回数を守って数回程度塗り直すのが◎
爪周りにひび割れがある場合はその周りにも塗りこみ、ネイルケアに役立ててください。
傷口をしっかりとカバーしてくれる治癒タイプの絆創膏を使うのも効果的です。モイストヒーリング効果で患部周辺の水分が失われるのを防げるのはもちろん、水や乾燥などの刺激からも傷口を守ることができます。
痛みを和らげる効果も期待できるので、外気や水が傷口に滲みる人にもおすすめですよ。
冬場は熱いお湯を多く使う場面も多いですよね。しかしあかぎれの傷が熱いお湯に触れてしまうと、さらに症状が悪化する恐れがあるので要注意。
何よりピリピリと刺激を感じることもあるので、できるだけ避けるのがベターです。水仕事をする際はゴム手袋の着用を忘れずに行いましょう。もちろんこれは、予防法としても役立ちます。
次に、あかぎれにならないための予防法を解説していきます。
冒頭にも書いたように、あかぎれの主な原因は水分と油分不足です。そのため、手と足は日頃からこまめに保湿するのを習慣にしましょう。
ハンドクリームには、保湿性の優れたセラミドやビタミンA、ビタミンDが配合されたものを選ぶのがおすすめ。特にお風呂上がりや水仕事の後など、水に触れた後は保湿を徹底してください。
皮膚が濡れたままになっていると、水気と一緒に肌の水分も蒸発してしまいます。水分が奪われると乾燥が進むのはもちろん皮膚のバリア機能も低下したりなど、とにかく多くの面で悪影響を与えてしまう恐れがあります。
手を洗った後や水に触れたあとは、しっかり肌の水気を拭き取りましょう。ゴシゴシと擦らないためにも、柔らかな素材のハンカチやキッチンペーパーを活用すると◎
外出時には手袋をすることで、冷たい外気から皮膚を保護することができます。ハンドクリームを塗った上から手袋で密閉すれば、保湿効果も抜群です。
「あかぎれくらいで医療機関に行っても良いのかな」と遠慮してしまう人もいますが、かゆみは意外にも生活に大きな影響を及ぼしてしまうもの。放置していては治りが遅くなり、最悪の場合炎症の悪化により皮膚組織が壊れてしまうなどの恐れもあります。
あかぎれが悪化して幹部が膿んできたり痒みが増していく場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。状態に合わせて軟膏を処方してもらえるので、比較的スムーズに症状を改善できるはずです。
あかぎれがしっかり治ると、これまで気を遣っていた指の曲げ伸ばしや洗い物など、ちょっとしたストレスが解消されるはず。さらに傷のない指を見るたび、気持ちも晴れやかになれそうですよね。
これから乾燥の厳しい秋冬の季節がやってきますが、ぜひ本記事をきっかけに、早めのあかぎれ対策を始めてくださいね。