普段はそれほど肌にトラブルがないのに、5月ごろになると、カサカサやブツブツなどの肌トラブルが出るといったことはありませんか?
それはもしかしたら、肌の5月病かも知れません。
一般に5月に体のだるさや憂鬱感が表れて、やる気が出ないなどの症状を「5月病」と呼びますが、肌にも5月病があるのです。
この記事では、春に出現する肌悩みの症状や、原因と対策についてお話しします。
肌の5月病を改善して、さわやかな初夏を迎えましょう。
4月には、入学や就職、引っ越しなど、生活面で多くの変化が起きますが、5月はその緊張が少し緩んで、疲れが出てくる時期です。
心や体に疲れが出ると、肌にも影響が出るといえるでしょう。
5月になると現れる様々な肌トラブルを、肌の5月病と呼んでいます。
肌の5月病の症状は、主に以下のようなものです。
5月になると起きやすいこれらの症状は、何が原因なのでしょうか。
次の章では、肌の5月病が起きる原因について、見ていきましょう。
肌の5月病が起きる原因として、以下の3つがあります。
1. 空気の乾燥
2. 強くなる紫外線
3. ストレス
では、1つひとつお話ししていきましょう。
夏は比較的湿度が高いため、肌も乾燥しにくいのですが、春は冬と同じように乾燥するシーズンです。
屋外はもちろんのこと、室内であっても空気が乾燥していると肌のバリア機能が低下して、紫外線などの刺激に弱くなってしまいます。
温かくて乾燥している5月は、保湿ケアをより念入りに行う必要があるといえるでしょう。
5月はまだ暑さがそれほどでもないため、紫外線対策を怠りがち。
しかし、5月はすでに紫外線が強くなりかけていますよ。
紫外線の強さを数値化したものを「UVインデックス」と呼び、「弱い・中程度・強い・非常に強い・極端に強い」の5段階で表されます。
5月になると都心でもUVインデックスが「非常に強い」以上の日がチラホラと出始めるため、注意が必要です。
油断しがちな5月だからこそ、しっかりと紫外線対策を行いましょう。
前述したように、4月は変化の多い季節ですが、5月は少し慣れてきて緊張が緩む時期です。
緊張が緩むと、それまでに溜まったストレスが一気に現れるため、様々な肌トラブルが出やすくなります。
たとえば、ストレスによってホルモンバランスが崩れると、男性ホルモンが増えて皮脂が増加し、ニキビや吹き出物の原因になるでしょう。
また、ストレスからの免疫力の低下や血管の収縮によって、肌荒れ、しみ、くすみなどの症状の原因にもなります。
肌の5月病を改善するには、ストレスにも注目する必要がありますね。
ここまで、肌の5月病が起きる原因について、お話ししてきました。
そんな肌悩みを改善するためには、どんな対策を取れば良いのでしょうか。
肌の5月病対策には、大きく分けて下の3つがあります。
1. スキンケア
2. 生活習慣の改善
3. 食生活
では、順に確認していきましょう。
空気が乾燥し、紫外線が強くなる5月には、どのようなスキンケア対策が必要なのでしょうか?
ここでは、5つのポイントに分けてお話しします。
1. クレンジングと洗顔
2. 敏感肌用のスキンケア用品を使う
3. 徹底した保湿
4. 紫外線対策
では、1つひとつ確認しましょう。
肌の5月病に有効な、クレンジングと洗顔法の手順を説明します。
① クレンジング剤を適量手に取って優しく顔全体になじませ、ティッシュで丁寧にふき取るか、洗い流す。
② 十分に泡立てた洗顔料で優しく洗い、ぬるま湯で20回以上洗い流す。
③ 清潔なタオルを使って、押すようにして水分をふき取る。
すすぐ際は必ずぬるま湯を使いましょう。熱すぎると、肌の乾燥を招きます。
また、水分を拭き取る際は、絶対にゴシゴシこすらないようにしましょう。
5月病の肌は、刺激に弱くなっています。
スキンケア自体が刺激になる場合もあるため、スキンケア用品は敏感肌用に変えた方が、安心です。
スキンケア用品を選ぶ際は、テスターなどで試してみてから購入するようにしましょう。
健康な肌は、肌の表面を覆う水分がバリアとなって、紫外線などの刺激から守られています。
肌の5月病でバリア機能が弱くなった肌は、十分な保湿を行って、外部の刺激から守ってやる必要があるでしょう。
洗顔後や入浴後には、すぐに保湿を行うことが大切です。
化粧水と乳液やクリームなどで保湿するとともに、週1回程度フェイスパックなどでスペシャルケアを行うのも効果的ですね。
紫外線対策というと真夏をイメージされる方が多いのですが、5月は紫外線量がぐんぐんと上がる時期です。
大量の紫外線をあびることで、シミやシワなどの原因になります。
日焼け止めクリームや帽子、日傘などで対策しましょう。
また、室内にも窓などから紫外線は降り注いでいるため、対策を怠らないように注意が必要です。
肌の5月病対策として、生活習慣の改善も欠かせません。
肌トラブルには、ストレスが大きく関わっているからです。
必要な対策は以下の3つになります。
1. 十分な睡眠をとる
2. ゆっくりと湯船につかって入浴
3. 適度な運動でストレス解消
では、順に見ていきましょう。
十分な睡眠をとることは、肌の5月病対策として重要です。
なぜなら、睡眠が不足すると自律神経のバランスが乱れて男性ホルモンが優位になり、皮脂の分泌が増加して肌荒れの原因となるからです。
また、肌の新陳代謝が行われるのは睡眠中です。
十分な睡眠がとれていないと古い角質が肌に残るため、肌荒れを招きやすくなります。
春になって温かくなると、シャワーでお風呂を済ませる方も多いと思われますが、ストレスの解消にはゆっくりと湯船につかることをおすすめします。
お風呂の温度は40℃程度のぬるめのお湯にしましょう。
高すぎると肌の表面だけが高温になるため、しっかりと温まることができません。
芯から体を温めることで、リラックス効果によりストレスが改善されます。
また、血行が良くなって、肌にも十分な栄養が行きわたるでしょう。
適度な運動も、ストレスの解消や美肌に効果が期待できます。
なぜなら、運動を行うことで血流を改善し、体内の老廃物を排出し、肌細胞に栄養が行きわたるからです。
さらに代謝がアップするため、肌のターンオーバーがスムーズになって、ニキビの改善や予防効果が期待できます。
肌の5月病対策として、食生活の改善も重要だといえます。
肌は外部からの影響を受けると共に、体の内側から栄養を吸収しているからです。
肌にとって大切な栄養素には、以下のような物があります。
栄養素 | 役割 | 主な食品 |
---|---|---|
タンパク質 | 肌、筋肉、骨などの細胞の基になる | 鶏むね肉、ささみ、牛・豚ひれ肉、魚、大豆・乳製品など |
必須脂肪酸 | 肌を乾燥から守る | 牛・豚ロース、ウナギ、サンマ、クルミなど |
食物繊維 | 腸内環境を整えて便秘を防ぐ | 穀類、イモ類、豆類、きのこ、野菜類、ひじきなど |
水溶性ビタミン | 皮膚を健康に保ち、コラーゲンを生成、メラニンを抑制 | キウイ、アセロラ、ブロッコリー、レバー、マグロ、卵、ピーマンなど |
脂溶性ビタミン | 脂質の酸化を防ぎ、血行を促進 | レバー、卵、緑黄色野菜、アーモンド、植物油、アボカドなど |
以上の食品をバランスよく摂って、肌の5月病を改善しましょう。
なお、水溶性ビタミンは熱に弱いため、生か蒸して食べるのがオススメです。
脂溶性ビタミンは油と一緒に摂ると吸収率が上がるため、炒め物にオススメです。
5月病で心身のバランスが崩れると、お肌の調子も悪くなってしまいます。
しかし、保湿を心がけたスキンケアや紫外線対策をしっかりと行い、生活習慣にも注意することで、肌の5月病は改善することができるでしょう。
夏は海へ山へと楽しいプランがたくさんある季節です。
5月のうちにお肌の調子を整えて、楽しい夏を迎えましょう。