激しい猛暑が続く夏、汗をたくさんかいて「さぞかし痩せただろう」と思って体重を測ると、意外なことに太っていたという経験はありませんか?
実は、夏は体が冷えて太りやすい季節だと言われています。
その理由は「基礎代謝」が落ちるから。
痩せやすい身体を作るには、基礎代謝を上げる必要があるのです。
この記事では、基礎代謝とは何かを解説し、夏に基礎代謝が落ちる理由についてお話しします。
さらに、基礎代謝を上げて痩せやすい身体を作る方法を6つご紹介しますよ。
夏に基礎代謝を落とさないことは、ダイエットの大きなポイントです!
この記事を読んで、夏のダイエットを成功させましょう。
基礎代謝とは、私たちの体が生命を維持するために必要な、最小限の消費カロリーのことです。
歩いたり運動したりするにはカロリーを消耗しますが、その場合の代謝は基礎代謝とは呼びません。
体温維持や内臓を動かすためのカロリーは、たとえ眠っている間も必要ですね。
そのように、心身を安静に保っている状態でも必要なエネルギーのことを基礎代謝といいます。
基礎代謝が上がると眠っている間の消費カロリーが増えて痩せやすくなります。
逆に基礎代謝が下がると、消費カロリーが減少するため、太りやすくなるといえるでしょう。
基礎代謝は体温と密接な関係にあります。
なぜなら、体温が下がると基礎代謝が低下してしまうからです。
体温が下がると血管が収縮して血流が悪化し、酸素や栄養を体のすみずみまで届けられなくなるため、脂肪を蓄積して体を温めることで血流を改善しようとします。
その結果、基礎代謝が落ちて、カロリーが消費されずに太っていくことになるのです。
下は、厚生労働省から発表されている、18歳~69歳の女性の基礎代謝の基準値です。
年齢 | 基礎代謝基準値 (kcal/kg/日) |
参照体重 (kg) |
基礎代謝量 (kcal/日) |
---|---|---|---|
18~29歳 | 22.1 | 50.0 | 1110 |
30~49歳 | 21.7 | 53.1 | 1150 |
50~69歳 | 20.7 | 53.0 | 1100 |
参照:日本人の基礎代謝基準値
体温が1度落ちると、基礎代謝は13%低下すると言われています。
体を冷やすことがいかにダイエットにとってマイナスになるか、わかりますね。
基礎代謝が下がると太りやすくなるだけでなく、免疫力が落ちる、肌の調子が悪くなる、生活習慣病を招くなど、様々なリスクにもつながります。
夏には基礎代謝が低下するといわれるのは、なぜなのでしょうか?
夏痩せという言葉があるように、夏こそ痩せやすいイメージがありますよね。
夏に基礎代謝が低下するのは、以下の理由からです。
1. 気温が上がるため消費カロリーが減少
2. 運動不足で筋肉量が減少
3. エアコンで体が冷える
4. 冷たい食べ物や飲み物で体内が冷える
では、1つひとつお話ししましょう。
夏は気温が上がるため、冬に比べて消費カロリーが減少します。
なぜなら、冬場は外気が冷たいので体温が下がらないように、体内のエネルギーを使って体温調節を行う必要があるからです。
反面、夏は外気温がとても高くなるので、体温維持のためのエネルギーが必要ありません。
そのため、夏には基礎代謝が低下するのです。
暑い日が続くと、エアコンの効いた室内に閉じこもりがちになります。
そのため、運動量が減少するのも、夏に基礎代謝が低下する理由のひとつとなっています。
運動量が減少すると筋肉量が減りますが、筋肉は脂肪を燃焼させて体温を上げる工場なのです。
筋肉が減ると体温が下がって、脂肪を蓄えやすくなってしまいます。
一日の多くの時間をエアコンの冷気にあたって過ごすと、体が冷えて血行が悪くなります。
さらに外気温は非常に高いため、屋内との温度差で自律神経が乱れて血流やリンパの流れが滞ることも、冷えやむくみの原因に。
エアコンの冷気によって体が冷えることは、基礎代謝の低下を招く要因だといえるでしょう。
体を冷やす原因になるのは、気温だけではありません。
夏は冷たい食べ物や飲み物を多く摂るため、体の内側から内臓が冷えてしまいます。
内臓の冷えは血管の収縮を招き、胃腸の動きを悪くする原因に。
血管が収縮すると、基礎代謝が下がって太りやすくなります。
また、胃腸の動きが悪くなると、便秘や下痢、肌荒れにもつながるでしょう。
ここまで、基礎代謝とは何かを解説し、夏に基礎代謝が低下する原因についてお伝えしました。
体が冷えると基礎代謝が低下し、太りやすい身体になってしまいます。
では次に、体を温めて基礎代謝を上げる方法をご紹介しましょう。
方法は以下の5つです。
1. 適度な運動で筋肉を増やす
2. エアコンの温度設定は27~28度くらいに
3. お風呂では浴槽で体を温める
4. 体を温める食材を摂る
5. ストレッチやマッサージで巡りを改善
では、順に確認していきましょう。
基礎代謝のアップに欠かせないのは運動です。
筋肉はエネルギーの燃焼工場なので、脂肪を燃やして体温を上昇するために筋肉を増やすことは不可欠。
しかし、無理な運動で体調を崩したり怪我をしては元も子もありません。
スクワットなどの基本的な筋トレを行い、少しずつ筋肉を増やしましょう。
また、ウォーキングや軽いランニングは脂肪燃焼に効果的です。
早朝や夜などの比較的涼しい時間に、無理のない範囲で行うことをおすすめします。
エアコンの温度設定が低すぎると、冷えを招いてしまいます。
前述したように、冷えは血流を滞らせて基礎代謝の低下につながります。
エアコンの温度は27~28度くらいに設定し、冷やしすぎにはくれぐれも注意しましょう。
温度設定のポイントは、外気温との温度差です。
温度差が大きすぎると自律神経の乱れを招くため、温度差には注意しましょう。
また、職場や外出先で温度調節が自由にできない場合には、薄手のカーディガンやひざ掛け、厚めの靴下などで上手に調節するのが良いですね。
夏の暑い日は、お風呂をついシャワーで済ませがちですが、できるだけ浴槽に湯をためて入るのがおすすめです。
温度はぬるめに設定し、ゆったりと浸かりましょう。
お湯に10分浸かると体温が1度程度上昇します。
毎日続けることで体温が上がって、基礎代謝のアップにつながりますよ。
体を温める食材を摂って、体の内側から温めましょう。
内臓が活性化し、基礎代謝が上がる効果が期待できます。
体温上昇に効果的なのは、以下のような食材です。
また、3度の食事をバランスよく摂ることも大切。
特に朝食は代謝を上げるためのスイッチなので、必ず摂るようにしましょう。
夜寝る前にストレッチやマッサージを行うことは、血流の改善に効果的です。
特に、入浴中や入浴後の温まった体で行うのがおすすめ。
お風呂の中でむくみやすい足をもみほぐしたり、腕、首、目の周りもほぐしてやると良いでしょう。
ストレッチは就寝前のベッドで、簡単なヨガのポーズをいくつか行うのも良いですね。
体を整えて巡りをよくすることで体が温まって自律神経が整い、質の良い睡眠が得られますよ。
今回の記事では、基礎代謝と体温の関係について詳しくお話ししました。
体を冷やすと基礎代謝が低下して、脂肪を蓄えやすい身体になってしまいます。
暑い夏こそ冷えに注意して、運動不足や食生活にも気を付けて過ごしたいですね。
この記事でご紹介した体を温めて基礎代謝を上げる6つの方法をぜひ実践し、血流の良い健康的で引き締まったボディを目指しましょう。