ジリジリと日差しが強く、暑い季節が続きますね。身体の半分以上が水分である私たちの身体には、毎日の水分補給が必要不可欠です。
しかし、多くの方が1日に必要な水分量を十分に摂れていないことや、間違った飲み方をしていることがあります。生きるために必要な水分ですが、正しい量を正しく飲むだけで、肌や身体に嬉しい変化が感じられ、ダイエットにも役立つかもしれません。
今回は、水分が不足することで引き起こされる不調や正しい水の飲み方、そして1日に必要な水分量の出し方を解説します。
せっかく意識的に水を飲んでいるのに、間違った方法で飲んでいたらもったいないですよね。毎日当たり前のようにしている水分補給ですが、今一度正しい飲み方をおさらいしておきましょう。
水分補給は、ただ喉を潤すためだけのものではありません。身体に必要な水分が十分に得られないことで、血流の妨げやあらゆる不調の原因にもなります。
厚生労働省のホームページなどにも、水分の不足は熱中症だけでなく、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクにもなると記載があります。
私たちの身体の約6割が水分と言われますが、喉が渇いたと感じるときにはその中の約1%の水分を失っているようです。人間の身体は約5%の水分を失うと脱水症状を引き起こします。10%失うと筋肉の痙攣や循環不全、20%失うと死に至るとも言われています。
そこまではいかなくても、水分が不足することで身体の中ではどんなことが起こっているのかを見ていきましょう!
水分不足は血液をドロドロにし、スムーズな循環を妨げてしまいます。しかし、摂りすぎもまた血液を薄くしてしまうことにもなるため、自分の身体に必要な水分の適正量を知ることが大切です。
「水をたくさん飲む方が、身体の冷えを招きやすいのでは?」と考える方も多いのではないでしょうか。実は、そうではありません。水分が不足すると体内の循環が滞り、毛細血管にまで温かい血液が行き届かなくなります。そのほかにも、身体のはたらきをコントロールする自律神経が乱れる原因に。精神的な不調や、冷えを引き起こすことが考えられます。冷えは美容の大敵。美肌を目指す方やダイエット中の方も、水分不足には十分注意しましょう。
体内に老廃物などが溜まっていくことで疲れが溜まりやすく、身体がだるい・重いと感じるようになります。
水分不足による自律神経の乱れや、栄養素が十分に運ばれないことも疲労が溜まりやすくなる原因になります。
十分な水分は、潤いのある肌を保つためには欠かせません。しかし、身体の水分は優先的に内臓の機能の方へ送られます。生きるために必要な内臓に比べると肌は優先順位が低いため、水分が十分に摂れていなければ、まず肌が乾燥することになります。
普段の生活の中で、水分が足りているかどうかをどのように見極めていますか?
一般的には1日に必要な水分量は「1.5~2ℓ」と言われることが多いため、その数字をひとつの目安にしている方もいるかもしれません。
しかし子供から大人まで、痩せている人や太っている人など、身体の大きさや体型はさまざまです。全員にまったく同じ水分量が必要であるとは考えにくいですよね。
そこで、次のような計算式を利用して、自分の身体に合った必要な水分量を把握することが大切です。
体重(㎏)×35(ml)=1日に必要な水分摂取量(ml)
普段飲んでいる水の量は、足りていましたか?少なすぎ、多すぎなどであれば、水分の摂り方を工夫する必要があるでしょう。そして、ただ飲むだけでもあまり意味がありません。正しい飲み方をすることで身体に吸収されやすくなり、身体の不調を防ぐことや肌に潤いを与えることにつながります。
計算式で出した水分量とは別に、私たちは食事からも水分を摂っています。飲み水から得る水分よりも身体に吸収されやすいとされているため、水分を含んだ野菜やフルーツ、スープなどもバランス良く食事に取り入れるといいでしょう。
毎日当たり前のように飲んでいる水の飲み方を、あえて深く考えたことがない!という方も多いですよね。しかし、意外と間違った方法で飲んでいる方も多いようです。
ここでは、意外にやってしまいがちな間違った水の飲み方を紹介します。無意識のうちにやってしまっていないか、ひとつずつ確認しながらチェックしてみてくださいね。
喉が渇いたときには、既に身体の脱水が進んでいる状態です。できれば、喉が渇く前にこまめに水分補給をするのが理想的です。そして、水分を摂るタイミングは、「汗などによって身体の水分を失いやすいタイミング」を意識するようにしましょう。
朝起きてすぐや夜眠る前。運動や入浴の前後にも水分を摂るようにしましょう。
アルコールやコーヒーなどを日常的に飲んでいる方も多いでしょう。
しかし、これらの飲み物は水分補給にはなりません。むしろ、アルコールやカフェインによる利尿作用は、身体の水分を排出させるはたらきがあります。
かえって水分不足になってしまうので、お酒やコーヒーを飲むなら必ず、水も同じ量かそれ以上に飲むようにしましょう。
「2ℓでも3ℓでも、飲めるなら水はたくさん飲んだ方がいい?」という質問をよく耳にします。しかし、先述したように飲みすぎもあまり良くありません。
身体が不要な水を排出しきれず、めまいや下痢、頭痛など「水中毒」と呼ばれる症状が出ることも考えられます。水分を尿に変えるはたらきのある腎臓にも、負荷がかかってしまいます。適正な量を飲むようにしましょう。
喉が渇いたからといって、一度に水をたくさん飲むこともあるでしょう。一時的に潤ったと感じていても、実は身体に吸収されづらい飲み方です。一気に飲んだ水分は、15分ほどで身体の外へ排出されてしまいます。
また、食事中にたくさんの水を飲むのは唾液や胃液といった消化液を薄めて消化を妨げることにもなるので、注意しましょう。消化不良により、身体がだるく感じることや栄養素が吸収されづらくなる場合があります。吸収されやすく、消化不良を引き起こしにくい食事の前が理想的な水分補給のタイミングです。
冷蔵庫で冷やした水や、氷がたくさん入った水ばかりを飲んでいませんか?
よく冷えた水は身体の冷えやむくみを引き起こし、脂肪が固まりやすくなって太りやすくなる原因にもなります。
冷たい水を一気にたくさん飲むことは、内臓を冷やして身体へ負担を与えることにもなります。常温の水に慣れないうちは美味しくないと感じるかもしれませんが、飲んでいるうちに不思議と慣れてくるものですよ。できれば白湯なども摂り入れてみましょう!
毎日しっかりと水分補給をしているつもりでいても、間違った方法では身体にしっかりと行き届かず、脱水症状や肌の乾燥といった不調が見られることがあります。
自分の体型に合った適正量を把握して、こまめな水分補給を行いましょう。水分を摂るのが苦手な方も、続けていると自然と飲めるようになる場合が多いですよ。
そして重要なのが、水分を摂るタイミング。睡眠で長時間水分補給ができないときや、汗によって身体の水分を失いがちなタイミングのときには、必ず水分を摂る習慣を身につけましょう。
ダイエットや代謝のアップにも関わる水分補給、ぜひ今日から意識的におこなってみてくださいね!