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間違えると肌老化が進む!失敗しない日焼け止めの選び方

美肌育成において必ず徹底しなければいけないのが、紫外線対策です。「家の中にいるし大丈夫でしょ」「今日は曇りだから日焼けの心配はない」と思っていたら、それは不正解。肌にダメージを与えるUV波は365日24時間降り注いでいるからです。だからこそ、日焼け止めは必要不可欠であり、場面場面に応じて適切に選ぶことが肌を育てることにつながります。普段もお出かけのときも同じ日焼け止めを使っているとしたら、日焼け止めの選び方を見直す必要があるかもしれません。

なぜ日焼け止めは必要?紫外線をそのまま浴びるのは危険!

 日焼け止めと聞くと、「肌を焼きたくない人のためのもの」という印象を持っている方がいますが、これは少し間違いです。確かに日焼け止めを塗ることで美白ケアに努めることはできますが、日焼け止めの目的は肌を紫外線によるダメージから守ることだからです。

 そもそも紫外線のUV波には、波長の異なるUVA(紫外線A波)とUVB(紫外線B波)、UVC(紫外線C波)の3種類あります。一番波長が短いUVCはオゾン層で吸収されて地表には届かないため、直接肌への影響はありません。問題なのはUVAとUVBです。

 肌老化を進める「UVA

一番波長が長いUVAですが、それ自体のエネルギーは弱いため、浴びている感覚はあまりありません。しかし、浸透力が高いので知らないうちにじわりじわりと肌の老化を進める厄介な存在です。その浸透力は、雲や窓ガラスを突き通す性質があり、曇りの日でも常に降り注がれています。また衣類をも通過し、浴びた分の20〜30%は肌の奥の真皮層にまで達し、「繊維芽細胞」にダメージを与えます。

 この線維芽細胞は、肌のハリや弾力を生むコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの美肌に欠かせない成分を作り出す大切な役割を担っている重要な細胞です。ここがダメージを受けることで美肌成分を作り出すことができず、UVAを浴びた肌は弾力を失い、シワやたるみなどの年齢肌トラブルを引き起こします。また、UVAを浴びるとメラニン色素の合成が促されるため、シミをつくる原因にもなるのです。肌老化の原因の約6割を占めていると言われる「光老化」ですが、このUVAによるものがほとんどです。そしてこのUVAは地表に届く紫外線の約95%を占めており、うっかり日焼けをしてしまう原因とも言われています。

 

美白ケアの大敵「UVB

降り注ぐ紫外線の5%を占めるのがUVBであり、そのほとんどが肌の表面で吸収されますが、UVAよりもエネルギーが強いのが特徴です。UVBを浴びた肌の表皮はダメージを受けて火傷のように赤くなる「サンバーン」を起こします。またメラニン色素が沈着して肌が褐色に日焼けする「サンタン」を起こしたり、皮膚ガンの主な原因と言われているのもこのUVBです。海辺などでは短時間で火ぶくれを起こすこともあり、リゾート地などでも「レジャー日焼け」の原因だと考えられています。UVAのように真皮には達しませんが、UVBもシミやそばかすなどの肌トラブルを招くので注意が必要です。

 

ちゃんと知らないと日焼け止めは選べない!「SPF」と「PA」とは

日焼け止めに必ず書かれている「SPF」と「PA」の表示ですが、これは紫外線防止効果を表したものです。

 UVB対策に特化した「SPF

短時間で肌にダメージを与え、日焼けやシミをつくるUVBを防ぐ効果を指数化したものがSPFです。その段階は1〜50+まであり、UVB派によるダメージが何も塗らないときに比べてどれくらいの時間防止できるかが示されています。数値が大きければ大きいほどUVBに対する防御効果が高いことを表しています。

 

UVA対策に特化した「PA

肌のハリや弾力を失わせてエイジングサインを引き起こすUVAを防ぐ効果を表しています。PAには4段階あり、これは「+」マークで表示され、+が多ければ多いほどUVAに対する防御効果が高いことを表しています。

 

選び方を間違えると肌トラブル不可避!SPFとPAを選ぶ基準

「日焼けしないためにはSPFもPAも一番高いものを選べばいい」と思いがちですが、実はそうではありません。日焼け止めに使われている紫外線防止成分は「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」があり、肌にとって刺激となることがあるからです。

 紫外線散乱剤

皮膚の上に膜をはり、鏡のように紫外線を跳ね返す成分です。紫外線を反射するため肌に負担が少なく、汗などで日焼け止めや取れたり崩れたりしない限りは効果が長続きするという特徴があります。一方で、塗ると肌が白っぽくなる傾向があり、「白浮き」しやすいというデメリットがあります。金属の粉や酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、タルクなどの成分が使われているため、まれに金属アレルギーの方が肌に違和感を覚えることもあるそうです。アレルギーを持っている方は使用する前にパッチテストを行うのがおすすめです。

 

紫外線吸収剤

肌の上で紫外線を吸収し、熱などの別のエネルギーに変えて放出する働きをします。パラメトキシケイ皮酸2オクチルやオキシベンゾン、パルソームA、サニチル酸2オクチルなどが使われています。紫外線吸収剤を使っている日焼け止めはサラッとして透明なテクスチャーのものが多く、使用感が良いのがメリットです。しかし、肌の上で化学変化を起こす仕様のため、肌に負担がかかるのがデメリットであり、紫外線を吸収しつくすと効果が下がってしまうため、こまめに塗り直す必要があります。SPFが高いものは、この紫外線吸収剤の濃度が高いものが多い傾向があります。

 日焼け止めの中にはこの2つを配合しているものもあります。また、紫外線散布剤のみで作られている日焼け止めは「ノンケミカル」または「吸収剤フリー」と表示されており、敏感肌の方や子ども用の日焼け止めに見られます。SPFやPAが高いものであればあるほど、そこに含まれる紫外線防止成分の濃度も濃くなり、肌への負担が大きくなります。だからこそ、その時その場面に合った日焼け止め選びが肝心です。

 

美肌育成には場面ごとに使い分けたい!日焼け止めの選び方

日焼け止めは一つに絞らずに、「家用」、「普段用」、そして「レジャー用」の3つを揃えておくと安心です。

 窓から入ってくるUVA対策「家用」

UVAは窓ガラスを通過するため、家の中にいても紫外線対策は必要です。またスマホやタブレット、パソコンなどの画面から出ているブルーライトでも日焼けするため、日焼け止めはスキンケアの一環として塗るようにしましょう。ただし高い数値のものである必要はないので、SPF20/PA++程度のもので大丈夫です。できれば肌への負担を最小限にするために、ノンケミカルの吸収剤フリーのものを選ぶのがおすすめです。

 

日常生活の紫外線対策「普段用」

普段使いであれば、家用と同じく、SPF20/PA++程度のもので十分です。顔の場合、液体の塗るタイプはメイクの上から塗り直すのが大変なので、フェイスパウダーなどでこまめに塗り直すのがおすすめです。ボディの場合、服の摩擦や汗などで顔よりも取れやすいことが多いので、2時間おきくらいに塗り直すのが大切です。サラッとしたテクスチャーの方が良いのなら、紫外線吸収剤を使っているものを選びましょう。

 

海やリゾートなどの強力アイテム「レジャー用」

長時間紫外線を浴びるようなレジャースポットでは、SPFもPAも最大値のSPF50+/PA++++を選びましょう。また汗や水に強いウォータープルーフであることも重要です。こまめに塗り直すのが面倒な場合は、スプレータイプなどを活用するのがおすすめです。顔やボディだけでなく、頭皮も日焼けするため、忘れずにスプレーしておきましょう。

 場面ごとに使い分けたい日焼け止め。SPFもPAも高ければいいというわけではないので、自分に合ったアイテムを使い分けて、紫外線から肌を守りましょう。

 

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