女性の健康や美容は、ホルモンの力によって保たれています。しかしそのバランスは、少しの変化で不調に傾いてしまうもの。
今回は、アンチエイジングやキレイのためにぜひ知っておきたい女性の「成長ホルモン」と美容の関係を詳しく解説。一体どのような生活習慣でホルモンバランスが整い、健康体を保てるのでしょうか?
突然ですがみなさんは、以下のような体の不調に悩まされることはありませんか?
実はこのようなトラブルの主な原因は、ホルモンバランスの乱れかもしれません。
年齢や日々の生活習慣など、少しのきっかけで大きく変化してしまうホルモン。更年期となる40代後半〜50代を迎えると女性ホルモンはみるみるうちに減少し、必然的にこのような症状が見られるようになります。
しかしここ最近は、若い世代にも同様のトラブルが見られる傾向にあるため注意が必要です。無理なダイエット、ストレス、体の冷えなどがこれらの症状を引き起こします。将来のためにも、早めの段階でしっかりケアしていきましょう。
ホルモンバランスを整えるためにいちばん意識すべき習慣は、ズバリ’’睡眠’’です。
私たちは、睡眠中に「成長ホルモン」と「睡眠ホルモン(メラトニン)」というアンチエイジングには欠かせない2種類のホルモンを分泌しています。
まず成長ホルモンとは、入眠してから3時間以内に多く分泌されると言われているホルモンです。一般的に知られている作用としては、身長を伸ばすなど、子どもの成長をサポートするというもの。
しかしそれ以外にも、大人の代謝を整えたり疲労を回復したりなど、幅広い役割を担っているんですよ。詳しくは、次の項目で後述していきます。
メラトニンという名前で知られる睡眠ホルモンは、上記の成長ホルモンの分泌を促す役割があるホルモンです。このメラトニンにはとても強い抗酸化作用があると言われており、その効果はなんと、ビタミンCやビタミンE以上なんだとか!
抗酸化力を高めることから、肌の老化を遅らせるホルモンとも言われ、エイジングケアには欠かせない要素のひとつとなっています。
先ほど紹介した2つのホルモンの中でも、代謝をコントロールするのに重要な役割を担う「成長ホルモン」。その役割を見てみると、睡眠がどれだけ女性の元気とキレイに関係しているかがわかるはず!こちらで確認していきましょう。
「しっかり眠ると疲れが取れる!」と言われるのは、この成長ホルモンのおかげなんです。逆に睡眠時間が足りていないと、疲れが翌日にも繰り越されてしまいますよね。
十分な睡眠により分泌された成長ホルモンは、疲労した体組織を修復・再生しようと働き、1日の疲れはもちろん怪我の回復にも役立ってくれるのです。筋トレのあとに破損した筋肉が大きくなるのも、成長ホルモンの働きによるものです。
体組織を修復・再生しようと働く成長ホルモンですが、それは体や筋肉だけではありません。肌にも、その作用はしっかり行き届くんです。
日中に紫外線ダメージを受けた肌の細胞は、成長ホルモンによって睡眠中に修復されていきます。細胞が活発に動くことで血流が活性化、老廃物の排出にも効果的です。また、皮膚のターンオーバー機能を正常に働かせ、エイジングケアにも一役買ってくれます。
太りやすい体質の主な原因は、代謝、普段の運動量、生活習慣など。しかしこれらに加え、成長ホルモンも大きく関わっているんです。
というのも成長ホルモンは、体細胞を修復するのと同時に、体脂肪も分解する作用を持っているため。分解されて血中に流れた脂肪はそのままエネルギーとなって消費されるため、まさにダイエット中には嬉しい効果ですよね。
成長ホルモンがまず作用するのは、生きるために欠かせない内臓や脳などの機能。そのあとに肌や髪、爪などを修復していきます。
つまり逆をいえば、真っ先にダメージが出やすいパーツは肌や髪や爪だということ。髪がパサパサと傷み始めたら、成長ホルモンの分泌が足りていない証拠かもしれません。しっかりと睡眠をとることで、抜け毛や髪のハリコシの改善を期待できます。
(※ただ抜け毛に関しては、男性ホルモン、遺伝、加齢などさまざまな原因が考えられます。)
成長ホルモンによって体の疲労が回復することで、抵抗力や免疫力も復活!高まるというよりは、身体に備わる本来の機能が正常に戻るというイメージです。
これらの力が正しく作用することで、病気や風邪に負けない体作りをサポートしてくれます。また、良質な睡眠によって体内時計も整うので、一石二鳥の効果も。
では最後に、ホルモンバランスを整えるために取り入れたい習慣をご紹介します。
成長ホルモンを促す睡眠ホルモン(セロトニン)が多く分泌されるのは、深夜1時〜3時頃だと言われています。そのため、できればその時間帯には深い眠りについているのがベター。となると、だいたい0時までにはベッドに入っているのが理想です。
また、これまで肌のゴールデンタイムとは、22時〜深夜2時までというのが定説でしたが、ここ最近ではそれも定かではないようです。多くの研究で、1時〜3時までにしっかり眠っているのが重要だと見解がなされています。
成長ホルモンに大きく関わっているメラトニンは、実は幸せホルモンでおなじみの「セロトニン」を原料にしているんです。両者がバランスよく分泌されることで、心身ともに穏やかでいられる時間が増え、表情が豊かになるんだとか。
このセロトニンを増やすには、以下のような習慣が効果的です。
自分の心に正直に過ごし、幸せだと思える瞬間を意識的に増やしてみると、体にも良い変化が訪れるんですね。
ホルモンに気を遣った生活を心がけてみると、いつの間にか体調だけでなく、心も健康になっていくのがわかるはず。心身ともに健康でおおらかな女性は、とても魅力的ですよね。
まずは、夜はブルーライトを避けたりリラックスできる時間を設けたり…良質な睡眠を心がけることから始めてみてください。その日の疲れはその日のうちに解消して、明日からまた元気に過ごしましょう。