今が旬の山菜や、みずみずしく柔らかな葉物など、春に出回る野菜は見るからに生命力に満ちて体に良さそうですよね。
旬の食材は、その時期に摂りたい成分も豊富。実際、痩せ食材としても、とても優秀なんです。
そこで、毎日の食事に摂り入れるだけで無理なく代謝を高め、体のメンテナンスもしてくれる春野菜に注目してみました。
活動的になる春は、おうちでぬくぬく過ごしていた方も、そろそろ気分も一新、ダイエットを始めるにも良いタイミングといえます。
代表的な旬食材をレシピとともにご紹介しますので、ダイエットに役立ててみて下さいね。
春野菜には、独特の苦味や香りを持つものが多いのですが、これらは冬の間に体の中に溜まっている毒素や老廃物を排出する働きがあります。
例えば、ふきのとうやタラの芽などの山菜や、春キャベツや菜の花の苦味成分は、ポリフェノールや植物性アルカノイドといい、この成分には腎臓機能を高め、体内の余分な熱や水分を排出する作用があります。
また、肝臓の働きを良くする成分も豊富に含まれています。肝臓は、体内に入った有害物質を分解、排出しており、いわば体内のデトックス器官といえます。
春野菜を摂ることで肝機能を高めデトックス効果が上がるため、むくみ改善、痩せ効果も期待できます。
痩せようとした時に摂りたいのが、「抗酸化」と「デトックス」の作用のある食材です。
運動不足や食べ過ぎ、ストレスなどで活性酸素が増え、細胞の働きが低下することで代謝が下がり、太りやすくなります。
抗酸化成分は、そんな体内の活性酸素を減らしてくれます。
また、デトックス成分が豊富な食材は、体の老廃物をスムーズに排出。それにより血流が良くなり、代謝もアップ。これが、痩せることにつながります。
嬉しいことに、これから出回る春野菜には抗酸化とデトックス成分が含まれる野菜がいっぱい!
旬を楽しみながら、上手に食事に取り入れていけば、代謝が上がると同時に腸内環境が整います。その結果、脂肪が燃焼しやすい、痩せ体質に近づきます。
また苦味のある野菜には、美容に欠かせないビタミンCが豊富、紫外線が強まるこれからの季節に積極的に摂ってほしい食材です。
冬から春へと体のスイッチを切り替えてくれる、代表的な春野菜をご紹介します。
柔らかく甘く、サラダや煮込みなど、様々な料理に使うことができます。
ビタミンCも多く、抗酸化作用、代謝促進のほか、美白効果も期待できシミ、そばかすの予防、コラーゲン生成にも役に立ちます。
胃腸の働きを助けるビタミンU、カロテン、葉酸、亜鉛などが含まれ、肝機能の活性化にも働きかけます。
ふきのとうは、細かく刻んで甘味噌に混ぜ込んだ「ふき味噌」を好まれる方もいらっしゃるでしょう。
この苦味成分である植物性アルカロイドのほか、カリウム、食物繊維が豊富なため、余分な水分や老廃物の排出を助け、腸内を掃除してくれます。
茹でるとビタミンやミネラルが流れ出ますので、天ぷらがおすすめ。苦味が抑えられ食べやすく、栄養を効率よく摂ることができます。
体内でビタミンAに変わるβカロテンや、食物繊維が豊富に含まれています。
葉酸も豊富なので、血行を良くして代謝もアップします。
粘膜などを強化し、髪や皮膚の健康維持を助けてくれるほかに、菜の花の芽を食べるのは、花粉症の症状を緩和するにも良いといわれています。
アスパラガスは、アミノ酸のアスパラギン酸が含まれています。
アスパラギン酸は、利尿作用があり、むくみ改善や肝機能を助ける働きも期待できます。
また代謝を活発にしてくれるので、ダイエットや疲労回復、スタミナ増加効果も!
またビタミンAも豊富で、抗酸化作用に優れアンチエイジング効果も高いです。
しかもカロリーは1本24kcalと低カロリーなのもうれしいですね。
食物繊維が豊富で、腸を掃除して整える効果がバツグン! コレステロールや血糖値の上昇を抑える働きがあり、むくみ改善にも役立ちます。
独特のえぐみは、老化防止や脳の活性化にも効果があります。また、むくみ改善にも役立ちます。
ご紹介してきたヘルシーな春野菜を使って、毎日の負担にならずに美味しくデトックス生活をしてみませんか? 朝食やランチ、ワインやビールのお供にもなるレシピをご紹介します。
■材料 2人分
新玉ねぎ 20g
春キャベツ 大1枚
新じゃがいも 1/3個
ベーコンブロック 20g
あさり缶の身 20g
オリーブ油 小さじ1
水 250ml
あさり缶の汁 大さじ1
塩 ひとつまみ
レモン汁 小さじ1
■作り方
新玉ねぎ、春キャベツ、ベーコンは1.5cm角、新じゃがいもは8mm角に切り、フライパンに、オリーブオイルを加えて熱し、あさり缶の身とともにサッと炒める。
水とあさりの汁を入れて沸騰させ、塩を入れて味を整える。
あらかじめ温めておいたジャーに、レモン汁を入れ、フライパンのスープを入れて2時間以上保温して出来上がり。
春野菜の甘み、あさりとベーコンの旨みに、ほんのりレモンの爽やかさが加わり、春の美味しさが溶け込んだスープです。
保温調理できるので、夜作っておけば、朝食に頂く時にも煮込まなくてもOKです。
■材料 2人分
グリーンアスパラガス 10本
豚バラ薄切り肉 10枚
片栗粉 適量
サラダ油 小さじ1
酒、みりん、しょうゆ 各大さじ1
■作り方
アスパラガスの下を3cmほど切り、下1/3の皮をむく。アスパラガスに豚肉を巻きつけ、片栗粉を薄くまぶす。
フライパンにサラダ油を入れ中火で熱し、アスパラガスを入れて肉の色がきつね色になり、香ばしくなるまで焼く。
一度フライパンの油をふき取り、みりん、酒、しょうゆを入れて、アスパラガスを
加えからめて出来上がり。ワインやビールにも合って、ご飯もすすむ一品です。
■材料 18cmパイ皿分
菜の花 1/2束
玉ねぎ 1/4個
ベーコン(ブロック) 50g
冷凍パイシート 2枚
オリーブオイル 大さじ1
とけるチーズ 適宜
塩こしょう・ナツメグ 少々
A)全卵 1個
卵黄 1個
牛乳 75ml
生クリーム 50ml
■作り方
18cmのパイ皿にバターを薄く塗り、小麦粉を全体にふりかける。室温で解凍したパイシートをパイ皿に敷きつめ、冷蔵庫に入れて少し休ませる。
ベーコンは1cm角に切り、玉ねぎは薄切りにする。菜の花は熱湯で軽く茹で、冷水に取り、水分を切って4㎝長さに切る。
フライパンにオリーブオイルを熱し、ベーコンと玉ねぎを炒め、菜の花を加えて軽く合わせ、塩こしょう、ナツメグをふる。
パイ皿にクッキングシートをかぶせ、耐熱皿などで重しをして200℃に予熱したオーブンで10分加熱する。
焼き上げたパイ皿に、炒めた具材を入れ、その上に混ぜ合わせておいたAを八分目ぐらいまで注ぐ。
上にとけるチーズをまんべんなくふりかけ、170℃に予熱したオーブンで20分ほど焼いて出来上がり。
菜の花のほのかな苦味とベーコンの旨みがとてもよくマッチしたキッシュです。
春のダイエットを成功させるためには、旬食材を積極的に摂り入れるとともに、次のことを意識しておきましょう!
筋肉づくりに必要なタンパク質も摂るようにし、糖質は控えめにしましょう。
糖質は、食物繊維を一緒に摂ると、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。
大豆製品や魚介類を積極的に摂り入れ、できるだけ脂分が少ない肉を食べることも大事です。
冬は朝ぎりぎりまで寝ていて、朝食を抜いていたという方も、春になったら少し早起きしてしっかり食べ、生活リズムを整えましょう。
朝食を摂ると代謝が上がりダイエットにも効果的ですし、間食を防ぐことにもつながります。
「今年こそは痩せる!」と目標を立てたのに、ズルズル来てしまい、気が付いたら春…。そんなふうに感じている方も、暖かくなって動きやすくなる春はダイエットを始めるのに、絶好のタイミング!
今が旬の美味しい春野菜を積極的に摂って、無理なく楽しく体のメンテナンスを始めてみませんか?
ご紹介してきた春の痩せ食材を上手に食卓に登場させて、痩せやすい身体を作り春のダイエットに弾みをつけましょう!